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❄︎ ページ43
—You side—
目が覚めて見えたのは
見覚えのない白い天井
『……どこ…⁇』
体を起こして辺りを見渡す
私が寝ていたのは病室のベッドだった
窓からは夕暮れの日が差し込む
わたし､どうなったんだっけ
ぼんやりと記憶を辿る中で
病室のドアが開く
『…れん､くん』
彼はハッと目を見開き
すぐさま私を抱きしめた
「Aｯ､…めちゃくちゃ､心配した」
強くて優しい
貴方の指先が､声が
小さく震え出した
———————————
——————————————
彼の話によると
ストレスと過労が原因で
職場で倒れてしまったらしい
「この前はA､
確かに”大丈夫”って言ってたよね?」
「本当はどう思ってるの」
大きな手は握ったまま
またおんなじ問いかけ
『わたしは､大丈夫……
彼にこれ以上の心配はかけられない
だから私も､また同じ返事を
彼に遮られる
「A､俺怒ってるんだよ」
握る手の力が強くなる
じっと見つめられて心が揺らぐ
「もっと心配させてよ
それしか出来ないかもしれないけど」
「Aのこと､凄く大事に思ってる
迷惑だなんて絶対に思わないよ」
真剣な彼の眼差しが
柔らかくて優しくなっていく
もう一度､抱き寄せられて
やっと涙が溢れて
彼に､蓮くんに助けを求めた
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作者名：時雨 | 作成日時：2024年1月1日 22時
