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❄︎ ページ42
—You side—
【Aさ〜ん､今日も
頼まれてくれない⁇】
言葉と同時に
机に積み上がる分厚い書類の山
「……ぇ､今日もですか…?
でもこれ全部先輩の仕事じゃ…
【今日は〜､カレシとデートなの♪】
ニコッと笑う目に
静かな冷たい圧を感じる
周りの人達はみんな
巻き込まれないようにと顔を背ける
【貴女もカレシ､居るんでしょ?
仕事頑張っていっぱい褒めてもらいなよ】
クスクスと笑う声に
苛立ちは募るばかり
でも､逆らえば
部が悪くなるのは明らかだ
「……わかりました､やっておきます」
今日も蓮くんに
遅くなるって連絡入れなきゃ
悔しいし､正直苦しいけど
私がやれば全部丸く収まるんだし
頑張ろう
【ありがと､ほんと役に立つわ】
【じゃ､私の代わりに頑張ってよ】
ひっそりと耳に残る囁き
いやらしく上がる口元に
我慢出来ずに立ち上がる
と､不意に力が抜けた
膝から崩れ落ちて
床に体を打ちつける
驚き駆け寄る同僚達と
必死に自分じゃないと弁明する先輩
ぼんやりとそれだけを目にして
ぷつり
意識が途切れた
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作者名：時雨 | 作成日時：2024年1月1日 22時
