【SnowMan】淡い雪に絆されて:第3部 (ページ41)

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頑張り屋さんへの労い:Ren.M ページ41

—Ren side—
薄闇広がる夜の訪れ

大好きな彼女専用の着信が鳴る

「もしもし､A⁇
どうした?お仕事おわった?」

電話の内容をなんとなく予想して
お迎えの用意を始める

『ごめん蓮くん､そうじゃないの…
今日もお仕事､忙しくて』

『帰るまでもう少し掛かるから
先に寝ちゃってて』

そういえば最近は
帰りが遅い日が増えたのを思い出す

電話越しに聞こえる
慌ただしいキーボードの音

余裕の無い彼女の声に
心配が膨れ上がる

「…あとどれくらいで終わりそう⁇」

『ん〜……一時間くらい…⁇』

やっぱり放っておけなくて
そのまま車の鍵を持って外に出た
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宵が深くなってきて
再び着信が鳴る

『もしもし､蓮くん?』

すぐ傍で
電話と重なる彼女の声

「は〜い､Aちゃん?
お疲れ様､顔上げてみ⁇」

パッと顔を上げた
彼女にゆっくり手を振ると

バチっと目が合った

『ぇ⁉︎蓮くん‼︎
寝てても良かったのに､』

『ずっと待ってたの?
わざわざごめんね』

遠慮がちに下がる眉

ここ最近で彼女は
少しやつれたように見える

「全然いいよ､ていうか
ごめんねじゃなくて､ありがとうね」

「最近大丈夫⁇無理してない?」

彼女の柔い手を握って問いかける

『!うん､大丈夫だよ
本当にありがとう』

ふわっと微笑む顔を見て
やっと少し安心できた

「近くに車停めてあるから
早く帰ってご飯食べよっか」

彼女に微笑みを返して
夜道を歩く