❄︎ ページ4
—A few days later—
〜♪♪♪〜
珍しくAからの電話
ただおかしいのがさっきから
電話が掛かってはすぐに切れてしまう事
何かあったなと思って
外探してみるも､まぁ見つからない
もうAが居そうなとこといえば
この辺しか思い当たらないんだけどなぁ
試しに俺からAに掛けてみる
〜♪♪♪〜
幽かに聞こえる着信音は
どういうわけかすぐ傍の裏路地から
「マジで何に巻き込まれてんの」
焦りを抑えて薄暗い路地に足を踏み入れる
———————————
——————————————
しばらく歩いた所でAの声が聞こえた
『……ゃだｯ､…やめてくださいｯ!』
そしてもう一人
よく聞き覚えのある声
【いつもふっかと仲良くしてんだから
オレにも構ってほしいんだって〜】
辿り着いた先にはAと
友達だと思ってたアイツが二人
Aを壁に押さえつけて
服の中に､手を伸ばしていた
「お前なにしてんの?」
こんなの見たくなかったなぁ
【⁉︎なんでここにｯ】
油断した隙にAをこっちに抱き寄せる
震える小さな肩に目に溜めた涙
『ｯたつや…?』
「うん､俺だよ
すぐ来てやれなくてごめんね」
こんな事ならあの時こそ
無理にでもAの話聞くべきだった
「Aと仲良くしたいってのは聞いてたけど
お前の言う”仲良く”って､」
「この子弄ぶことだったんだ?」
バツが悪そうに目を逸らして
ただひたすらに口を噤む
「ねぇ､黙ってちゃ分かんねぇんだけど」
………あ､逃げられた
追いかけてもどうにもなんないし
取り敢えずアイツは
今度改めて話聞くとして
今はAの方を
なんとかしてあげないとだな
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作者名：時雨 | 作成日時：2024年1月1日 22時
