【SnowMan】淡い雪に絆されて:第3部 (ページ30)

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❄︎ ページ30

—You side—
ぁ､今日も見つけた

声掛けてもいいかな

いつもと違う髪型のせいか
少しだけ緊張してしまう

それでも彼と話したくて
足早に近づいて

「……今日は居らんのかなAちゃん」

不意に呼ばれた名前

ただそれだけが､なんだか
すごく嬉しくて､くすぐったくて､

緊張なんて忘れて彼の背中をたたく

「ん⁇

……えｯ､うそ⁉︎Aちゃん⁉︎」

振り向いたこーじくんは
少し拍子抜けした顔を見せた

「ｯきょう!髪型変えてみたの‼︎」

「………どう､かな」

ちゃんと綺麗に出来てる⁇

ちゃんと､かわいい?

本当は全部隠さず聞いちゃいたい

けど､かっこいい彼の前では
恥ずかしくって言葉が出ないな

「めｯｯちゃ!かわいい‼︎」

「髪下ろしてんのいつもより
大人っぽいから､始め誰かと思たよ!」

いつも結ぶ髪を
下ろして綺麗に整えた髪型

『ほんと?
なら､頑張ってよかった』

君に褒められたくって
頑張ってみたの

「それ､俺に見せるために
頑張ってくれたん⁇」

「……とか､自惚れてええの?」

君の一言で心が跳ねる

ほんのり赤い君の顔
きっと私も君とお揃いなんだろうな

やっぱりもどかしくて､
くすぐったくて､言葉を探す

「…な〜んてな!じょうだん……

『いいよ､自惚れちゃっても』

『ぁ､あとそれと
今日もすっごく髪､かっこいい』

他にも君にだけ伝えたいことは
たくさんあるんだけれど

今はこれが精一杯