【SnowMan】淡い雪に絆されて:第3部 (ページ14)

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ズルい朝とあどけない夜:Raul ページ14

—You side—
かすかな目覚ましの音と
背中にまわる腕の感覚に目が覚めた

そっか､昨日は泊まってくれたんだった

体を起こそうとする､が

ぐっすり眠る彼の腕に力が込もり
また彼の傍へと引き戻されてしまう

『ラウちゃん起きて〜
もう朝だよ〜』

「……おはよぉ〜…」

気怠げにあくびをして
彼もぼんやり目を覚ます

可愛いけどラウちゃんが起きないと
私ずっと動けないな

『わたし朝ごはん作っちゃうから
ラウちゃんも､頑張って起きよう⁇』

「おきる…おきるから､

……おはようのちゅーして?」

寝惚けた柔らかい声

いつもなら恥ずかしくって断っちゃうけど
今のラウちゃん､ぼんやりしてるし

すぐには気づかない…よね⁇

あなたの髪を耳に掛けて
そっと唇を重ねた

その瞬間ぐっと強い力で抱き寄せられる
それと同時に深くなるあなたのキス

『…もう!始めから起きてたでしょ‼︎』

ニヤッとしたり顔を見せて
また唇を重ねる

「もうちょっとちゅーしてたいけど
そろそろ本当にちゃんと起きないとね」

わたしの高鳴る気持ちなんてお構いなしに

あなたはもうケロっと
いつも通りの元気な笑顔

腕を解いて先に起き上がり
わたしの手を引いて立たせてくれた

油断したらすぐにかっこよくなって
虚を衝くのがあなたのズルいところ