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❄︎ ページ48
—You side—
『…私が唯の友達だから､
向井くんの彼女じゃないから?』
あ､こんな面倒な言い方
向井くん困らせちゃうだけなのに
だけど彼はいっつも底なしに優しいから､
『ごめんね､こんな言い方
それに付き合ってもないのに迷惑だったょ…
「俺､柳さんが言ってくれた事は
ほんまにめっちゃ嬉しかったよ」
自分の理想の関係に
少しだけ期待しちゃったんだ
『!それなら…』
「でも駄目や､一緒に居って
確実に何もしない自信､おれには無いよ
多分傷つけてしまうかもしれんから」
小さな子をあやすように頭を撫でる彼は
初めて会うような別人の大人の人みたいだった
「柳さんも簡単に
自分のこと安売りしたらアカンよ」
そして底なしに優しい彼のやさしさは
多分わたしを断ることだった
『…ありがとう､断ってくれて
それじゃ家に着くまでは一緒に居たい』
彼の服を掴んでいた手を離す
そしたら彼はまた雰囲気を変えて
いつも通り元気に笑ってみせた
「ん､じゃあもうちょっと一緒に
柳さんとお喋りできるな♪」
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作者名：時雨 | 作成日時：2023年11月27日 15時
