❄︎ ページ35
《実はA転校したんです
でも私Aに口止めされてて､》
そっか､
そりゃいくら待ってても来ないわけだ
俺に言わなかった理由も
今ならなんとなく分かる気がする
《でも､もしバレた時にって
Aから先輩に伝言､預かってるんです》
伝言か､できるなら俺は
ちゃんと君に会って話したかったな
——毎日､私の告白に笑ってくれて
ありがとうございました
先輩のこと本当に大好きでした——
《あの子ほんとは凄く臆病で
毎日先輩に告白して､私のとこに戻る時には
いつも顔真っ赤にさせてたんです》
——————————————
【そっか､転校……】
「俺さAさんの告白､全然嫌じゃなかった
寧ろ嬉しかったくらい」
最初は本当に物好きな子だなって
どうせすぐ飽きて来なくなるでしょって思ってた
でも本気で俺を好きでいてくれたこと､
本当はもうとっくに分かってた
「なのに返事しなかったんだよね
毎日会いに来てくれるのが嬉しくなって
それを当たり前にしちゃった」
当たり前に続く保証なんて
始めから何処にも無かったのにさ
「おれ､Aさんが好きだった」
「もうずっと前から気づいてたんだよ
ほんと馬鹿でしょ､俺
素直になってちゃんと､伝えてればよかったなぁ」
淋しいなぁ
もっと君といろんな話したかった
もっと沢山の笑顔が見たかった
君の一番の特別になりたかった
【…照が本当に大切にしてたの､
俺にはちゃんと伝わってたよ
苦しいね……悲しいね､】
———————————
——————————————
多分俺はこの恋をずっと忘れないと思う
もしかしたら時間が経って
”こんな事あったな”って笑えてるかもしれない
はたまたやっぱり君に会いたくて
泣きたくなってるかもしれない
ただ､またどこかで会えたなら
もう一度､元気に笑う君の告白の言葉がほしい
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作者名：時雨 | 作成日時：2023年11月27日 15時
