月夜のCall:Ren.M ページ15
—Ren side—
最近彼女に会えない日が続いている
仕事が忙しかったり
会うには不都合な遅い時間の帰りになったり
理由は様々
とはいえ今日も
もう結構遅くなってしまったし
今から行っても困らせるよな
せめて電話だけでも掛けていいかな
〜♪♪♪〜
え､嘘だろこのタイミングで
たった今Aさんから電話きた
「もしもし､Aさん?
なにかあった⁇……
『あ､蓮くん!あのね､何もないんだけど
声が聞きたくなっちゃって……
お仕事忙しかった…?』
なんだ二人しておんなじこと考えてたんだ
なんかただ､それだけなのに嬉しいなぁ
「ううん全然大丈夫､今帰るとこ
俺も電話しようか迷ってたから寧ろ嬉しい」
「じゃあ今日は
Aさんとお喋りして帰ろうかな」
——————————————
久しぶりのお喋りが楽しくて
家に着いてからも話し込んじゃった
Aさん時間大丈夫かな
「Aさん時間とか大丈夫?
もうそろそろ眠いんじゃない⁇」
『確かにちょっと眠くなってきたかも…
もう少しお話したら寝ようかなぁ
蓮くん今空見える?
今日は月が綺麗だね』
月?空を見てみたけど
今日は曇ってて月は出てないよな⁇
ぁ､なんか前あべちゃんに
教えてもらった”あれ”かな?
確か………
——————————————
【昔の人は月を
告白の言葉に使ってたんだって】
「流石あべちゃん､やっぱ物知りだね
でもそれって返事とかどうやって返すの⁇」
【返事にもちゃんと言葉が決まっててね〜
自分も好きだよ〜って返したい時は……
——————————————
「そうだね､すごく綺麗な月
俺､死んでもいいわ」
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作者名：時雨 | 作成日時：2023年11月27日 15時
