【SnowMan】淡い雪に絆されて:第1部 (ページ27)

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❄︎ ページ27

「おつかれぃ!奢ってやるからいっぱい食べろよ〜」

この間の事もあるから
ご飯は控えた方がいいかなとも思ったんだけど

ここ最近で一番の疲労にもうどうにでもなれと
半ばヤケクソになって素直に奢られる事にした

「そういえば聞こうと思ってたんだけどさ
前に飲み行った時､お前俺のことおいて帰ったろ?」

予想通り､聞いちゃいますよね
もうこの話題で変にモヤモヤするのも終わらせたいし

全部先輩に話してしまおう

『先輩って好きな人いますよね?

先輩､好きな人と勘違いして
あの日私に告白しちゃったんですよ

だからびっくりして先に帰っちゃったんです』

あれが告白かと言われればよく分かんないけれど
そう説明するのが一番早い

先輩は多分ていうか絶対覚えてないだろうし

「あ､やっぱそうだよね〜
だって俺あの時シラフだったしちゃんと覚えてんだよね〜

眠くなって寝ちゃったのはマジだけど」

待ってなんて⁇シラフだった⁇?

『ぅ､嘘‼︎だって先輩
めちゃくちゃ飲んでたじゃないですか⁉︎』

「ぇ､あぁ俺が飲んでたの烏龍茶だよ

ああいう事言う時って相当酔うか
そういう演技でもしなきゃ言えなくない⁇」

普通にけろっと白状してるけど結構な事話してますよね⁇
なんなら私キスされてるんですけど⁇?

まず何処から話を聞けば良いのかも
もう分かんないんだけど

『……もう何なんですか､酔ったフリなんかして

私は先輩に試されたんですか
それとも他の誰かの為の練習台とかですか』

あ､嫌な言い方してる

でも先輩が普段みたいにヘラヘラ笑って話すんだから
誰に伝えたい言葉なのかはっきりしないのが悪いんだ

知らない内に気持ちが傾いていて
少し期待してしまっていたのに

でも先輩の口ぶりや態度を見れば
きっとあれは自分への言葉では無いって事なんて
すぐに予想がついた

本当に好きな人にこんな
曖昧に笑って告白なんてしないよね

もう少しこの気持ちに早く気づけていれば良かったのに

『告白したい人がいらっしゃるなら
協力でもなんでもするんで変な演技なんてしないで

隠さず話してくださいよ』