愛おしい差:Raul ページ24
私の恋人はとっても背が高い
そして私は同じ年代の平均より
少し､ほんのちょっっとだけ
本当の事を言うとだいぶ背が低い
そんな”低身長”の私を彼は
「Aちゃん今日もちっちゃくて可愛い‼︎身長伸びた⁇」
『もう身長伸びないってずっと言ってるでしょ!
それに､首痛いの!!もっとしゃがんでよ‼︎』
いっつもこうやって揶揄っては笑ってくる
私より四つも年下なのに
男の子ってすごいなって単純に思う
たまに憎らしく思うこともあるけど私の大切な恋人
好きな所なんてどれだけでもあげられちゃうんだから
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笑うと私より高くなる声が楽しい
ちょっとしたことであなたが声を上げて笑うと
つられて私まで笑顔になっちゃうから
親子みたいなあなたとの歩幅が嬉しい
普段は大股で早く歩くあなたが私に合わせて
お喋りしながらゆっくり歩いてくれるから
口元を少し汚して食べる大きな一口が可愛い
目をキラキラさせて美味しいって頬張って
あなたの美味しい一口を分けてくれるから
私より一回り大きいあなたの手が優しい
あったかいその手を取って隣に座ると
どれだけ心細くてもなんだかちょっと安心するから
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いつも私を庇って守ってくれる広い背中が大好き
——————————————
「その子､俺の大切な人です
傷つけるような事しないでください」
「Aちゃん怖いでしょ､俺の後ろ隠れてて」
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本当は自分だってすっごく怖いくせに
少し震える手で私の手を握って
こんな私の為に声を上げてくれる
そして事が落ち着けば平気なふりを続けて
なんともない顔で「安心した､良かった」って
言葉だけじゃない安心をちゃんと実感したくて
私を抱きしめてくれるの
そんな彼との差がぜんぶ大好きで愛おしい
でもそのすべてをあなたには教えてあげない
たくさん教えたらたくさんお返しをくれるから
恥ずかしくてもどかしくて照れちゃうから
お返しはほんの少しでいいの
——————————————
「Aちゃんの笑った顔めっちゃ可愛い
手とかもすっぽり納まるから
女の子らしいなって実感できて大好き」
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だってほんの少しのあなたの言葉一つで
私はこんなにも幸せになれちゃうんだもの
少しの言葉をこれからのあなたとの時間の中で
たくさん聞かせてくれたらそれでいいの
あなたの隣で笑っていられるだけで
私は世界一の幸せ者になれるんだから
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作者名：時雨 | 作成日時：2023年8月18日 0時
