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A「よし、ちょっと聞いててください」
本当にちょっとしか待たずに声がかかった。
ギターに戻り弾き語り。
今度はサビだけでなく、1番全部だった。
涼太「いいと思う!」
即興で書き上げたのに、こんな風になるなんて驚いた。
サビよりはカントリー感が強めで、語り調っぽいAメロがこう、……いい。
今までの道のりを懐かしんでる感じが出ているというか。
A「やったっ。じゃあちょっと数原くんも呼んでいいですか?」
涼太「あ、うん」
俺に許可をとるとスマホを取り出し、少しの操作の後耳に当てた。
どくん。
心臓が締めつけられるような感覚。
なんで、そんなに嬉しそうなの?
得体の知れないどす黒い感情がもやもやと全身を支配する。
嫌だ。
A「へっ?」
涼太「あ、龍友くん?」
気づいたら俺はAちゃんのスマホを奪っていた。
龍友[Aちゃ……ん?涼太か?]
涼太「涼太だよ。今からレコーディングルーム来れる?」
龍友[お、おう。来れるけど]
涼太「待ってるね」
龍友[おう?]
電話を切ると、ごめんねとAちゃんにスマホを返した。
驚いた顔をしている。
俺も……驚いてる。
何、してんだ。
涼太「龍友くん、レコーディングルームに来るから、俺迎えに行くね」
A「あ、はい」
俺は逃げるように廊下に出た。
なんか、混乱してる。
うまく気持ちの整理ができない。
やがてやってきた龍友くん。
龍友「どしたん?なんでAちゃんの電話から?」
涼太「……なんでもいいじゃん」
龍友「……怒ってんの?」
涼太「…………龍友くんのバーカ」
龍友「!?」
ごめん、ちょっと八つ当たりさせてもらった。
それでももやもやは晴れなかった。
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なな(プロフ) - さくやさん» コメントありがとうございます!お待たせしてしまってすみません!ゆっくり更新になりますが、楽しいんで頂けるようがんばります! (2016年5月16日 20時) (レス) id: a7057a1863 (このIDを非表示/違反報告)
さくや(プロフ) - おかえりなさい!更新再開、嬉しいです(>_<)ななさんのお話とっても好きです!!楽しみにしてます(*^^*) (2016年5月16日 18時) (レス) id: 5d50bac76b (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - 隼月さん» コメントありがとうございます!!werewolfも読んでいただきありがとうございます……!誰か1人気づいていないと今後の展開でちょっと困るので……気づくとしたら小森さんかなと……(笑) (2016年4月29日 2時) (レス) id: a7057a1863 (このIDを非表示/違反報告)
隼月 - Werewolfの作者さんと同じ方でしたか!他の作者さんとは違う作風でとても面白いです!まさかの小森さんだけが気付いているという・・・ (2016年4月28日 20時) (レス) id: 47f734d6ea (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - ありゅさん» 腐女子の方でしたか……!腐ってる方からすると物足りないところもあるかもしれませんが、ぜひ楽しんでいってください!人狼の方も読んで頂いてありがとうございます!!! (2016年4月23日 16時) (レス) id: a7057a1863 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なな | 作成日時:2016年4月11日 0時