彼女は801ガール-Ryota.K-

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龍友｢どした？体調悪い？｣

涼太｢あ、ごめん。そういうわけじゃ……｣

龍友｢熱は……ないな｣






そう言って涼太くんの額に手を当てる龍友くん。








A｢…………………………｣







待って、Aさん怖い怖い。

龍友くん、自分のおでこで熱計ろうとしなくて大正解！

そんなことしてたらここの居酒屋吹っ飛んでた。





Aさんについて、この間龍友くんから話を聞いてわかったことがある。

おそらく彼女は、腐女子というやつだ。

ほら、その……男同士の恋愛を好むとかそういう……。

オレの好きなナルトとかブリーチとかでも、ファンの中にはそういうのが好きな人はある程度いた。


だから多少の理解はしている。

というか、Aさんは自分の仕事に加えてマネージャーの手伝いのようなものもしているわけだから、実質休みがほぼない。

にも関わらず、手伝いを楽しそうにやっていたのはこれが理由だったのか、とむしろ納得。



実害があるわけでもないし、ましてや本人達は気づいてもいなさそうだし、このまま涼太くんと龍友くんにはAさんのお仕事のために犠牲になって頂こう。アーメン。







涼太｢いや、ほんとにそういうんじゃないから、ね｣

龍友｢うーん。何かあったらすぐ言うんやで｣

涼太｢うん、大丈夫だよ｣







そんなやりとりを薄く微笑みながら眺めるAさん。

うーんっ、幸せそうっ。

そんな視線に気づいたのか、龍友くんがAさんに話をふる。






龍友｢こいつ、ほんと体調悪かったりしても全然言わんから……｣

涼太｢そんなことないよ｣

A｢お２人は本当に仲がいいですね｣

龍友｢まあな｣

涼太｢えー俺は龍友くんより玲於の方がいいー｣

龍友｢あん？｣

玲於｢なに？呼んだ？｣







もーーーーーー！

なんでオレは今まで気づかなかったかな！？！？

なんで皆は未だに気づかないのかな！？！？

バレっバレじゃん！

Aさんわかりやすすぎるでしょ！

仲がいいって絶対龍友くんたちが思ってるような意味じゃないよ！

気づいて！！

いや、やっぱり気づかなくていい！！

何言ってんだオレ！！！

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