What I lost.【爆豪勝己】 (ページ24)

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twenty-first ページ24

「…ねむ。」

枕元に置いてあるスマホで時間を確認し、クローゼットから制服を取り出す。
今日は早く起きれて、時間に余裕があるからゆっくり準備ができる。

いつも通り前髪を巻き、適当に寝癖を直す。普段あまり巻くことのない後ろの髪の毛を、遊び心でくるっくるのふわっふわにした。
やっぱり私はストレートの方が似合うな、なんて苦笑いする私の顔が、鏡に映った。

「お、お茶子。おはよー。」

「潤ちゃん、おはよう！」

スマホを片手に部屋を出ると丁度お茶子も部屋から出てきたようなので、一緒に下まで降りて行った。
お茶子が「髪巻いたの？」と聞いてきたので「かわいいでしょ？」と冗談で言ってやったのに、彼女が本気でかわいい！なんて言ったせいで恥ずかしくなった。

クラスメイト達と挨拶を交わし、キッチンに置いてあるダンボールの中から林檎を取り出す。水道水で洗ってから、ソファに座って林檎をかじる。

「水樹、おはよう。」

「あ、おはよ。」

テレビを見ながらひたすら無心で林檎をかじっていると、頭の上から声が降ってきた。
見上げると、顔の整いすぎた私の彼氏と目が合う。本当綺麗な顔してるな、なんて思いながら林檎をひとかじり。

「髪、くるくるしてんな。」

「変ですかね？」

「いや、可愛いと思うぞ。というかお前はいつでも可愛い。」

何を言っているんだこの人は、私のこと殺したいのか君は。
私の顔が真っ赤になったのを見て、轟くんは個性を使い、私の顔を冷やしてくれた。その気遣いは嬉しいけど…うん、……冷たいんだよそれ。

そんな私達を見ている周りが「リア充爆発しろ」だとか、凄く生温かい目で見てることなんて知るわけもない。