What I lost.【爆豪勝己】 (ページ21)

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「お前のせいだ。」

「す、すまん。」

「もーーっ！」

私が顔を真っ赤にして唇を尖らせていると、“かわいいな”って呟きながら私の頭を撫でてきた。

子供扱いされてる気がして少々ムカついたのでそのままベッドに押し倒してやった。いつも思ってたけどこのベッド弾力性ありすぎでしょ。轟くんめっちゃボヨォーンってなったじゃないか。

「…。」

「…。」

…この後どうするか決めてなかったー！！

何かしないとさっきの仕返し(？)にはならない。かといってこんな綺麗な轟くんを傷つけるなんて私は死んでもできない。イケメンと美少女は正義だと思ってるから。

ということで、仕返しになるかはわからないが轟くんのおでこにデコピンをひとつ。イケメンを傷つけられないと言っても、デコピンくらいなら大丈夫だ、大丈夫だよな？

多分彼はなんでこんなことをされたのか理解できていないだろう。…実を言うと私もなんでこうなったのか理解してませんわ。
でも轟くんのポカンとした顔を見て、ちょっと嬉しくてニヤッと笑ってしまった。

「水樹…。」

「なに？」

「キスしていーか？」

「なんでやねん。」

彼は何故こんなタイミングでキスをしたがるのだろう。食堂でご飯を食べている時にキスしたいって言ってきたり、私がコンビニでお菓子を選んでいる時に言ってきたりする。

だがしかし、キスを断る理由もなにもないので返事をする代わりに彼の上から退いて、ベッドに正座をして目を閉じた。

あ、…今の私の顔、多分というか確実にめっちゃ不細工だ。