What I lost.【爆豪勝己】 (ページ18)

今日:2 hit、昨日:1 hit、合計:23,340 hit

fifteenth ページ18

やっと退院できることになった。寮に戻る為、今日は仕事がオフの姉に車を出してもらった。
しかしその前に、一度家に戻ってあるものを確かめないといけない。

「潤～、私寝っから用事済んだら起こして～！」

「わーった。」

自分の部屋の扉を開け、本棚の1番上にあるモノに手を伸ばす。小さい頃は届かなかったけど今なら背伸びすれば届くだろうと思ったが、やはり届かないらしい。
仕方がないので椅子の上に乗って、お目当てのモノを手に取った。

「これかな…？」

それがお目当てのモノだと確信し、もう何年も前から使っている、乗ると“ギシッ”と音のなるベッドに腰掛けた。

寮に入る時にこのベッドを持って行こうと思ったのだが、姉のファンから何故か送られてきた超最新型のベッドを余らせていたので今はそれを使っている。
あのベッドは滅茶苦茶機能性に優れているが、やはり小さい頃から使っているベッドの方が落ち着くもんだ。

「…なつかし。」

「うっわ、この私ブッサ！」

私が見ているモノとはアルバムで、そこには0歳の頃からの私の写真がいっぱい詰まっていた。このアルバムの写真は多分、姉さんが撮ったものがほとんどだ。全然アルバムの中に彼奴が写っていない。

「へぇ、…本当に幼馴染だったんだ。
2人の写真多いな、…これ私泣かされてるし。」

途中から、写真の中にはあの爆豪くんが滅茶苦茶写り出しているではないか。しかも小さい頃なので超かわいい、オマケに言うと私も超かわいい。