♭個性：09 ページ11
＊
あれから一週間が経った。
最近登校時間に爆豪と会うことが多くなった。
というか、今までも会ってたのかもしれないけど、お互いが興味なかったので気付いていなかっただけだろうな。
だからといって一緒に行くわけでもなく、挨拶をして終わるくらい。
ついでに爆豪とよくつるんでいる二人は、私を見た瞬間慌てて逃げていく。…私、彼らには何もしてないと思うんだけど。
あ、コンソメスープの売り場所はしっかり教えましたよ。
まあそれ以外は特に変わったことなく日々を過ごしていた。
…この時までは。
「…生きてる？緑谷」
「生きてます…」
昼休み
久しぶりに中庭でご飯を食べようと思い来てみれば、緑谷が俯せになって倒れていた。
一応生存確認をして起き上がらせれば、彼は今までと比にならない程疲れきっていた。
「寝てないのか？疲れが溜まっているようにしか見えないけど」
「寝てるんだけど…まあいろいろあって」
隣に座りお弁当を広げる。
せっかくだし一緒に食べようと言えば彼は頷き、自身のバッグからお弁当箱を取り出した。
「今から自分追い詰めてんの？」
「追い…詰めてるのかな？わからないけど…でも僕は、他の人より頑張らないといけないから…！」
「……」
こりゃ完全に追い詰めてるわ。
「ていっ」
「あだっ！？」
私は彼の額に向かってデコピンをかましてやった。
痛かったのか緑谷は額を手で押さえる。
「頑張るのもいいけど、焦りは禁物。負荷かけすぎたら身体壊すよ」
「で、でも…」
やはり焦りが勝ってしまうのか、困惑した表情を見せる。
こりゃ、止めろと言っても聞かなさそうだ。
「…運動した後、身体のケアとかしてんの？」
「え…？えっと、お風呂上がりにストレッチしてるけど…」
「肩や膝とかの関節は頻繁に使うから熱を持ちやすい。だからアイシングはしといた方がいいよ。少しマシになると思う」
「！ちょっと待って！メモするから！！」
緑谷はメモ帳を取り出し、スラスラと記入していく。
それからは冷やす時間、何セットするのか、他にも簡単に出来ることはあるかめっちゃ聞かれた。
あまりの食いつきに若干ビビりながらも知ってる範囲で答える。
「ありがとう！今日から実践してみるよ！」
メモが終われば緑谷は笑顔でそう言い、残っているご飯を食べ始める。
…本当に怪我しそうになったら止めようか。
彼の気持ちも汲んであげないとね。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 52人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
空乃(プロフ) - 藍さん» ご指摘ありがとうございます！すぐに修正します！ (2017年3月7日 21時) (
レス) id: 7c0d9e76df (このIDを非表示/違反報告)
藍 - かっちゃんの「かつき」の『き』漢字が違いますよー (2017年3月6日 20時) (レス) id: 97e3d67abe (このIDを非表示/違反報告)
空乃(プロフ) - 日飫さん» 申し訳ありません。すぐに直します。忠告ありがとうございます。 (2017年2月19日 16時) (レス) id: 7c0d9e76df (このIDを非表示/違反報告)
日飫(プロフ) - オリジナル作品ではないため、オリジナルのフラグ外してください。違反になってしまいますので。お願いします。 (2017年2月19日 14時) (レス) id: 8d4cf36704 (このIDを非表示/違反報告)
空乃(プロフ) - 柚子さん» 柚子様ありがとうございます！これからもどうぞよろしくお願い致します！ (2017年2月18日 18時) (レス) id: 7c0d9e76df (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：空乃 | 作成日時：2017年2月11日 0時
