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すぎて ページ6

けやき中学校一年弐組漆番桐谷台沙織、その少女は、延々と窓辺を見つめている。
そう、令嬢のように。



花ヶ崎、八城、菊沢。
青葉市の学生なら、一度は耳に、口にしたことのある名だ。
顔面三英傑、と他校の親友は述べていた。
三人はサッカーなどのスポーツで活躍していて、驚くべき事にこの間は全国大会で優勝していた。
定期テストでは一桁台の順位をぽんぽんと叩き出す。

そしてA。

三人の世話役的存在で有名な彼女は、描く能力に秀でていて、やはり、此方も皆口にしたことがあるだろう。
決して“かわいらしい”訳ではないはずなのだが、それが在らずしても人を引き寄せるなにかが感じられる。
塾に通っていない癖に頭脳明晰で、前代未聞の定期テスト満点を余裕で出した実力者。


そう。

市の中でもトップクラスの人気と実力を兼ね揃えた人間集団。


地位と名声を得た者たち。


なのである。





私はその人間たちに嫉妬していた。のだろう。

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作者名:海老原 | 作成日時:2019年11月19日 19時

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