HANAKO 〜モラシタ・ラ・ダメリアの女王〜 1話 ページ15
ジンペイ「学園七不思議、あと1つ…!」
『残り僅かだね』
私達はYSPクラブの部室にいて、コマ君はパソコンで、最後の七不思議を調べている
他のみんなは、掲示板に貼られてる解決してきた七不思議の貼り紙を見ていた
マタロウ「一体、どんな不思議なんだろう?」
コマ「あ、見つけた! 最後の1つは…
"トイレの花子さん"!」
そう言ったコマ君の所に私達は駆け寄った
マタロウ「え?」
フブキ「トイレの花子さんって、あの?」
ジンペイ「都市伝説の中でも、超ベタなぁぁぁ…!」←
片目を髪で隠したジンペイ君が、テレビの中から出てきた←
『それは、花子じゃなくって貞子だよ…;』
私は半目になって人差し指を向けながら、ツッコミを入れる
マタロウ「コマ君、ちょっと落語風に説明してみて?」
『それいいね、やってみてよ!』
コマ「…わかった…Aちゃんがそう言うならやろうかな…///」
実は、コマ君はとある有名な落語家の家に生まれているのだ
それでは早速、コマ君は落語を披露する
コマ「え〜、放課後、誰もいないトイレの個室に向かって"はーなこさん、遊びましょ!"って言うと、"いーいーよー!"と返事が返ってくる
するってぇと、花子さんを呼んだもんは、行方知らずになっちまうという、怨霊界隈の中でもちょっと"やな子"なお話でございます…
"花子"だけに!」
室内に沈黙が続き、聞こえたのは寝てたバケーラのイビキだけだった
コマ「やっぱり、僕の落語イマイチだよね…;」
『コマ君、落ち込まないで。私にとってはとてもよかったよ』ニコッ
コマ「Aちゃん…!ありがとう!////」
私は笑顔で慰めると、コマ君は頬を赤く染めて、嬉しそうな表情をしていた
ジンペイ「Aの言う通りだ!花子がやな子、普通じゃ絶対思いつかない!
花子がやな子…」
すると、ジンペイ君は顎に指を添えてラップをし始める
ジンペイ「花子がやな子♪イェイ イェイ♪花子がやな子♪
イェイ イェイ♪花子がやな子♪」←
コマ「ジンペイ君、もういいから!;」
どんどん声のトーンを高くしてラップをするジンペイ君を、コマ君が顔を青くして止めた
マタロウ「でも、これまで起こってきた事件と比べれば、トイレの花子さんなんて、案外普通じゃない?」
『うん。定番の中の、定番だよね』
ジンペイ「確かにな」
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作者名:スタースト | 作成日時:2021年9月4日 6時