7話 ページ35
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[宮殿の屋上]
そこにはメラとリュウスケの二人の姿が見える
メラ「いよいよ明日か……やってやるぜ!」
メラはそう意気込み、夜の景色を見ながら指をボキボキと鳴らした
すると、後ろにいたリュウスケはふと口を開く
リュウスケ「君に言っておきたいことがある」
メラ「お?なんだ?決戦の前に、俺たちの決着をつけようってことか?」
キュウビ「……いや、今はそういう気分じゃない
それより、もしこの戦いで僕たちのどちらかが死んだら……」
リュウスケが話した突然の重い話にメラは慌てて口を開き、声を荒げる
メラ「ばっ…バカ野郎!何言ってやがる!」
リュウスケ「仮の話さ
もしどちらかが死んだら、生き残った方に憑依して、ヒーローとして共に戦い…
Aちゃんの事を守る……のはどうだ?」
メラ「2人が合体して、Aのために戦う…ってことか」
リュウスケ「ああ…」
「「…………」」
もしものことを話し合っていると、2人は考え込むように黙り込んで見つめ合う
そして____
「「……いいや!」」
リュウスケ「やっぱりないな!」
メラ「ないない!ねえよ、それは!」
リュウスケとメラはお互いに顔を背けて、さっきの話はやっぱり無かった事にした
リュウスケ「つまりは、死ぬわけにはいかないってことかな……
Aちゃんを誰かに取られるわけにはいかないからね」
メラ「そういうこった……
Aの事は、俺自身の手で守らなくちゃな!」
二人は大好きなAの事を思い浮かべながら、そう口にする
その上では綺麗な夜空が広がっていた____
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[宮殿の屋根の上]
ライム「………」
ライムは建物の屋根に寝そべり、上に広がる夜空を見上げる
そこに____
『ライム君、みっけ!』
ライム「!」
聞き覚えのある声が聞こえたので、寝そべったまま上を向くと
そこにはAの姿があった
『はい!ジンペイ君から貰った、アトランティスのエビマヨ春雨餃子パンだよ』
Aはライムに、エビマヨ春雨餃子パンをそっと置いた
そして、Aはライムの横に座って一緒に寝そべる
ライム「ありがとう。君は誰にでも優しくできるんだね」
隣にいるAの顔を見て、ライムは優しく微笑んだ
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作者名:スタースト | 作成日時:2022年2月26日 3時