10話 ページ11
そこには雪の巨神が封印されている巨大な氷があった
オゼロ「アナン」
アナン「…………」
『アナンさん……』
アナンさんは氷の前に歩き、巨大な氷の中に覆われている巨神の姿を見上げていた
彼は本気で巨神の人柱になるつもりだ
オゼロ「何をしている、早く雪の巨神を起こせ」
アナン「……オゼロ王子、どうか……どうかこの星の未来を豊かなものにしてください」
アナンさんのこの言葉がオゼロさんの異変を更に大きくしてしまう
オゼロ「安心しろ、お前を生け贄にしたあと私は再び民とエルゼの元へ戻る
長い間エルゼの隠れ無能な王子と囁かれ続けられていた…………だが!
これらは誰もが私を褒め称えるだろう!!」
アナン「!!」
『………!;』
叫ぶオゼロさんの目の中には、悪しき赤い何かが宿っていた
オゼロ「そして私はエルゼに代わりこの星の新たな王となるのだ!
そうだ、そうだ……!この星は私の物!
フハハハハハハハハハッ!!」
『やっぱり……"マゼラ"の力の影響を受けているんだ…!;』
何かに取り憑かれているオゼロさんは狂ったように叫び出し
身体に赤い禍々しいオーラが溢れ出し、それは一気に膨れ上がった
アナン「オゼロ王子!いったいどうされたのです!?;」
オゼロ「どうしたか……だと?」
オゼロさんは恐ろしい目つきでアナンさんを見ると…
ガシッ!!
『なっ…』
いきなりアナンさんの首元を掴み上げ氷壁に叩きつけてきたのだ
アナン「ッ!」
オゼロ「どうもしない、私は至って正常だ……フフフフフ…………!」
『どうしよう…このままじゃあ……』
私は何もできずにただこの光景を見ていることしか出来なかった
アナン「違います……、今のあなたは、本当のあなたではない………!
本当のあなたは…………!」
だが、アナンさんは首を掴まれながらも、オゼロさんに必死に訴えかけている
アナン「溢れんばかりの勇気と優しさを持っているお方……!
思い出してください……!」
オゼロ「………」
それでも、オゼロさんが元に戻る気配はしなかった
アナン「思い、出して………!思い出してくれよ!!
オゼローーーー!!!」
ピカッ!!
オゼロ「!!」
『眩しい…!』
突然、アナンさんの身体から緑の光が溢れ出し、その光は辺り一面を包み込む
その光の眩しさに私は目を閉じた
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ブラウンクリーム - 設定集から全部一気読みしました。とても面白いです!夢主ちゃん…可愛い(真顔 後評価もしておきました!これからも無理しないで頑張ってください! (2022年1月3日 19時) (レス) id: 37b06201c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:スタースト | 作成日時:2021年12月25日 3時