Hemerocallis 番外編 (ページ21)

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JM「な、なに突然」

『この間ね、言われたんだ』

『傍から見るとオッパ達は、
私の事が好きなように見えるって』

『違うよね？』

テレビの向こうでは

オッパ、愛してる
俺も愛してるよ

そんな陳腐な会話が繰り広げられてて

だけどそれどころじゃない僕はこの動揺をどう隠そうか必死になってる

好き？
なんて
そんな目で聞かれたら、

手に滲む汗が嫌な感じだ

今までと違って
今から発する言葉で全部
僕とAの関係が決まる気がして

違う、とはっきり言わなきゃなのに
違うと言ったら
Aの中で僕は本当にただのメンバーのままで
男として意識なんてされずにいるのなんて嫌で

喉に突っかかる
「好き」という気持ち

嘘偽りのない彼女への想い
今すぐ手を引いて抱き締めて
彼らみたく、愛してるって言ってみたい

でも、
僕は弱虫なんだ
失うことの怖さを知ってるから

JM「……好き、だよ」

JM「当たり前でしょ。
Aは大切なメンバーだもの」

JM「僕の可愛い妹だからね」

『うん』
『ありがとうオッパ』

その心から安心したような笑顔を

守りたいって

思うんだ

僕は馬鹿だから。

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