Hemerocallis 番外編 (ページ14)

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『本当…？』

TH「うん」

TH「人のMVで猿芝居するような人に言われてもね。
そんな愚言、聞き流したらいいよ」

JN「なっ」

＿＿＿今までなら。今までの俺らなら。
彼女の味方なんて誰もしたことはなくて
そんなの妄想の中の世界で
夢のまた夢で

だからアイツが
あのテヒョンアが
Aの肩を持つ今
目の前の情景に
目が眩んで、信じられない

びっくりして口を開けたままのヒョンなんて早々に見切ったアイツはAと楽しそうに話をしてる

まるで2人だけの世界
入ることを許さない空気が
俺らを容赦なく除け者にする

TH「あの雨のシーン大変だったでしょ？」

『っそうなの。
監督さんがね、』

TH「うんうんだよね分かる。
でもそういう時はさ」

会話に花を咲かせる2人
…満開すぎて目が痛いほど

ちらちらとこちらの様子を伺うアイツの顔ときたら。
優越感に浸って、
あれだけの上から目線

俳優ぶって。
いや、俳優だけど

腹が立って仕方ない
ずるい
ただひたすらずるい

『ナムオッパ？！』

NJ「え？」

『それ…っぐしゃぐしゃだよ、』

NJ「あ。」

無意識のうちに
手の中で握り潰された珈琲パック

苦い香りが手を伝って鼻に届く
かなり不快だ

TH「あ、珈琲と言えばさ」

『えっ！いや、流石にそれは、』

TH「なに？嫌なの？」

『だってオッパに申し訳ないからっ』

TH「はぁ？」

不快だ
不快すぎる。

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