Hemerocallis (ページ33)

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「Aさんはテヒョンさんの俳優進出についてどうお考えですか？」

『そうですね』

『俳優としてのオッパはアイドルとはまた違った魅力に溢れていて、すごく素敵だなぁと思います。自分の知らないオッパがそこにいるみたいで寂しかったりもして、ちょっと不思議な感覚です…笑』

数日ぶりのAが隣にいる

俺のドラマ出演とOSTの担当がAになる事が決まってすぐ、2人一緒に取材を受けることになったとマネヒョンから報告を受けた時はチャンスだと思った

これを逃してはいけない。
会う日まで、
なんて話を振ろうかとか
まずはちゃんと謝ろうとか
Aと話せることがこんなに有難いことだなんて知らなかった俺は、必死に会う日の段取りを考えていた

おはようございます
迎えた当日。久々の対面。
何度も頭の中で練習したシーン。俺から声を掛けてAが何か言う前に話を振って、謝って。そしたらきっといつも通り、元通りになるんだ。

でも現実はそんな甘くはなく、目なんて合わせてくれなくて、Aは簡単に挨拶を済ませると俺の横を静かに通り過ぎた

…どうすれば。
予想を超えた展開に焦りが止まらず、けれどこちらに一切見向きもしない彼女に心が折れてしまった

取材が始まると態度は一転して笑顔になり、こちらにも笑って話を振ってくれる

どうしたらいいんだ。
そればかりが駆け巡り、
ろくに集中できない取材が続いた

「取材は以上になります。本日は貴重なお時間いただきありがとうございました！」

『こちらこそありがとうございました！』

TH「ありがとうございました、っ」

気が付けば取材はとっくに終わっていて、記者に挨拶を済ませるとAはすぐに裏へ行こうとする

もう逃したらダメだ。
名前を呼んで彼女を止めるとさっきまでの笑顔はそこにはなく、淡々とした表情で見つめられる

どくん
心臓がこんなふうに音を立てるのは初めてだ、

TH「話っ、あるんだけど」

『話ならマネオッパに伝えてくれる？』

1度だけ合わせられた視線

でもいつものAじゃない

こんな冷たい顔、見せる子じゃない

いつもは申し訳なさそうに笑って

俺の言葉は何だって受け入れて

そうだよね
うん
どうしたの

って

言うじゃん、いつもは

いつものAなら

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TH「話聞いてくれないの？」

『それはオッパでしょ』

こんなこと
言う子じゃないのに、

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