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.







축하해(おめでと)

たった一言

直接言われた訳じゃないけど



たった一枚

Aの写真持ってる?

オッパが撮った訳じゃないけど



でも

向けられた言葉

オッパの気遣い



全て、嘘だと知っていても

偽りの姿だと分かっていても



この瞬間は、

この時だけは、

喜んでも、許してくれる?








.








「じゃあまた明日な。ゆっくり休めよ」



『はい』




仕事が終わり、疲労と眠気で今すぐに横になりたいと思いながら足早に部屋を目指して歩いていると



あれ?

リビングは何故か煌々と明かりがともっていて

誰かいる?

あまり開かない目を凝らして探る



おかえり

するとソファーに腰をかけ、
携帯をいじるホソクオッパがそこにはいた

私の方に顔を向けることもなく
ただ携帯を見つめる姿はいつもの事で



ただいま

挨拶だけして、その場を後にする










HS「1位獲ったんでしょ?」





『………え?』






いつもなら。


軽く挨拶だけを交わして、
お互い必要以上の接触を持たないところ


気にしたことなんてないし
むしろそれが当たり前で疑うことのない日常


それなのに、今。

オッパは携帯より私を優先して

私を見て、声を掛けてきた








HS「なに?」





『いっ…いや!!』
『そ、そのっ……』






これは、、
夢だろうか?


あまりに非現実的な目の前の状況に
頭がまるで追いつかないでショート寸前である

こんな風にホソクオッパが私と会話する日が未だかつてあっただろうか?

……いや、ない。記憶の限りでは、1度だって。






1位獲ったんでしょ?

…獲ったこと、
知っててくれたんだ、


疲れているはずの身体から何かがみなぎる

もし今走れって言われたら

私多分、走れる


ホソクオッパとの距離が

いつもよりずっと近くに感じる







.







『あ、』





HS「よかったな新人に負けなくて」

HS「これで1位獲れなかったらお前、恥晒しもいいとこだもんな」







ありがとう

その代わりに



__ガツンッ



頭上に落ちた
石みたいなもの


それが口を塞いで
言葉を通れなくする


続く土砂が
目の前を真っ暗にして


大量の雨が
心を荒らす










HS「1位以外、有り得ないと思わない?」







どろどろに掻き乱して

歩くことも

息をすることも

何をするにも、





.

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作者名:たんぽぽ | 作成日時:2022年8月31日 0時

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