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『ナムオッパ』



NJ「どうしたA」



『これ…』



NJ「あっ、!ごめん俺かも」





水を飲もうといつもの場所に置いてあるマグカップを取ろうとすると違和感に気付く


取っ手が、取れた


今朝まで至って普通の形状をしていたそれの変貌ぶりに驚きつつ、足は既に彼の元へ向かっていた

ナムオッパ。人呼んで破壊神。

こんなことをする人は彼しかいない



現物を持って見せると、案の定犯人はオッパ

申し訳なさそうな顔で何度も謝って
ひとまず一緒にリビングに向かう

部屋を出る前、自分の部屋の立て付けライトを乗せた机を蹴ってライトを落としヒビが入ったのを間近で見た時、予期せぬ事が起こるとはこういうことなのだと悟った












NJ「新しいの買うよ」


『別に大丈夫だよ。マグカップなら他にもあるし』


NJ「いや。それだと俺の気が済まない」


『そこまで言うなら…じゃあ』





接着剤を持ってきて取っ手を繋ぎ止めようとしたオッパだったけど、当然上手くいくはずもなく諦めるのは本当に早い


代わりに新しいコップを買うと言って聞かなくて

私は何とも思ってないのにほら、オッパって頑固だから、こういう時は素直に受け止めるべきだって経験則



壊れたマグカップを処理しているとオッパが隣で携帯をいじる。チラリと見た画面には

「マグカップ おすすめ」

つい、ふふ。と笑みが零れた









NJ「これなんてどう?」


『うん。いいと思う』


NJ「あ。ダメだ。ガラスじゃんこれ」


『ガラスじゃだめなの?』


NJ「もう壊したくないでしょ。
あっ。これなんてどう?絶対壊れないと思う」




そう言って見せてきたのは樹脂素材のマグカップ

確かに壊れないとは思うけど



なにこれって、

まず初めに思いが溢れる








NJ「何色がいい?」


『え、』


NJ「グレーがいっか。おしゃれだし」


『あ…』


NJ「明日には届くよ」





「購入しました」という画面

得意げに笑うオッパを見る私もつられて笑う



でも本当はさっきから

ああ、また

そればかりが心を占めて







だってオッパ、こういうことでしょ

もう壊したくないって

言葉通り受け取るのと違うの、

私ぜんぶ、知ってるんだから



もう壊したくない

壊さなければ

Aと関わらずに済む



以前にそんなこと

私に言ったじゃない






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作者名:たんぽぽ | 作成日時:2022年8月31日 0時

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