Hemerocallis (ページ3)

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誰かが私を呼ぶ

A、A

このままずっと寝てしまおうか

呆れさせて困らせて

みんなが私の相手をしてくれたら

それがいいのに

そうであったら

幸せなのに

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『ん、…』

JN「こんな所で寝たら風邪ひくでしょ」

『おかえりなさいオッパ』

JN「すぐ部屋に戻りなさい。
ちゃんと自分のベッドで寝ること。わかった？」

『…オッパが連れてってくれたら行く』

JN「やだよ。自分で行って」

冷酷な目が私を見下ろす

そしてそんな

冷たい声で拒絶されたら

眠気なんて、すぐに冷める

ﾋｭｯ

喉の奥が嫌な音を立てた

寝起きの頭は愚鈍なことを言った

連れてってなんて

絶対無理なのに、どうして私

馬鹿なことを

時計を見ればあと数分で正午を回る頃

お昼を食べて溜まっていたドラマを見て

確か眠くなって寝たはずだから、

おおよそここで8時間ぐらい寝ていたことになる

どうりで身体が冷えきっているはずだ

薄っぺらいブランケットは足元に落ちている

本当に風邪、引かなきゃいいけど

すぐ側で私が部屋に戻るまで観察するオッパの視線を感じながらまず身体を起こすと

呆れたような溜息が聞こえた

ﾊｧ。勘弁して。

小さいけど、私の耳はちゃんと拾う

『ぁ、』

JN「そんな格好で寝て馬鹿じゃないの」

『ごめ』

JN「プロ意識なさすぎ。風邪引いても知らないから」

そこまで言わなくてもいいじゃないという気持ち

怒らせたことに対する申し訳ない気持ち

嫌われたらどうしようって気持ち

言葉にならない沢山の感情

それら全てが交錯して

ぐっと
私の口を塞ぐ

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