Hemerocallis (ページ20)

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『初めまして』

『A、です』

君に出会った日のことは
いつまでもずっと、忘れられない

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ある日
突然俺達7人はPDに一挙に集められて

君達はこれから
防弾少年団としてデビューする

そう告げられた。

けどそこには
初めて見る、女の子が1人

顔馴染みのないその子は

とても不安そうにこちらを見ていて
PDの隣で、それはそれは心細そうに立っていた

NJ「その人は…？」

全員一致の疑問だった

デビューを告げられた場に
なぜ見知らぬ女の子がいるのか

まさか…？
いや、そんなことあるはずがない。

俺らは各々、
必死にその可能性を否定し続けた

胸に広がる不安が

頼むから
そうでないと言ってくれ。

全身全霊でそう呼び掛けている

NJ「PD、まさかとは思いますが、」

PD「そのまさかだ」

PD「この子も防弾少年団としてデビューさせるからみんな、よろしく頼むよ」

挨拶しなさい。

そう背中を押され

その子は俺らに1歩、近付いてきた

『初めまして』

『A、です』

『ふつつか者ですが…っ
よろしくお願いしますっ』

白い肌

大きな瞳

揺れる長い髪

線が細く

今にも折れそうな

小さくて、弱々しくて

すぐに消えてしまいそうな

とっても可愛い、女の子

『あの、…？』

この子は危ない。

本能で悟った

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NJ「俺たちと仲良くできるとか思わないでね」

NJ「君のこと、
こっちは全然歓迎してないからさ」

NJ「嫌いなんだよね」

狼の巣に放り込まれた羊

だから俺たちは

君に惚れた俺らは

君と距離を置くことで

君を守ろうと必死になった。

君に嫌われたくない。

全てはその思いから

始まったことだった。

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