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Aさんって全然感情が読めないね
彼と別れて何年が経って
なんとなく付き合うことになった人が
ある日、困ったように笑って言った
私といるとつまらない
遠回しにそう告げられた時
閉じていた蓋が少し開いて
治りかけの傷がまた傷付いて
見たくない過去が世界に広がって
あなたも。
そう思った時にはもう
『別れてください』
相手のことを突き返していた
復縁してやってもいいけど
突然姿を現したかと思えば
軽々しくそんなこと
簡単に言えるあなたが怖い
あなたは不安にならないのだろうか
こんなつまらない私と復縁なんて
いいことなんて、何もないのに
前みたく
「別れよう」
「じゃあね」
そう言ってあなたは私の前から消えるのに
私は何も変わってない
あの時からずっと
不甲斐ない、ダメな自分のまま
あなたは変わった
キラキラ、キラキラ
眩しいほど綺麗なアイドルになった
あなたが光なら私は影だ
あなたの輝きが強いほど
私の存在は濃くなって姿を現す
きっと今回も上手くいかない
1度失敗したんだから
私たちは巡り合わせたところでまた
同じことの繰り返し
「別れよう」
「じゃあね」
その言葉を聞くのは
あの日、あの時の
1度でいい
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作者名：たんぽぽ
| 作成日時：2020年12月7日 20時
