復縁なんて絶対しません (ページ25)

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言葉にしなきゃ伝わらないよ

そう言われても

私は彼といる時間の中で

どれだけの想いを口にしてきただろうか

あの頃でさえあんな感じなのに

4,5年の月日が経って、かつてできなかったことができるようになっているとは言い難い

昔も今も

私は変わらず

こんな風に彼の姿を遠巻きにして見るしかない

近付きたい

そう思いつつ

足が鉛のように重くて進まずに

目だけが彼を追いかけている

『、』

私が彼を見すぎているせいだろうか

彼のグループのメンバーと度々目が合うことがあって

その度、何事も無かったかのように平然を装うのに必死である。

特に目が合うのはキムテヒョンさん

ちらちら、ちらちら

私が視線を送る以上にあっちが送ってくるから

ジョングクよりも、彼に目線がいきそうになって

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『っ、』

ジョングクは私と頑なに目を合わせてはくれない。

すたすたとどこかへ消えてしまった。

その代わり

彼のお兄さん達が

さっきからずっと

こちらを試す様に見つめている

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「A先輩」

『っ、エリナさん？』

言葉なんて私達の間にはないけど

だけど

相手が言わんとしていることが何となく分かって

向けられた目が、私の背中を押して

その場から消えたチョンジョングク

彼を迎えに行け、追いかけろ

そう、言われているような気がして

初めて自分から彼を求めた時

タイミングよく
後ろから話しかけてくる人がいる

事務所の後輩のエリナさん

特別仲のいい、可愛がっている後輩ってわけではないけど、ことある事に写真を撮る中ではあって

多分今も本番前の1枚としてSNSにアップするための写真を撮りに来てくれたのだと思う。

片手に携帯を持ち、既に私たちの距離は写真を撮る体制を取っている。

「あっ！ちょっとぶれちゃいました！」

『じゃあもう1枚撮ろう』

「今の私の目、半目でした…」

『じゃあもう1枚だね』

「先輩は可愛いけど私すっごい不細工でした、」

『そんなことないと思うけど』

「先輩もう1枚いいですかっ？」

私は今すぐ彼の元に行きたいのに

そうはさせてくれない後輩に対して

こんなこと、絶対思っちゃいけないのに

そろそろ離して
そろそろ終わらせて

言いそうになって耐える

ジョングクの元に行きたい。

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