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「自分の大切な思い出も、価値観も、年頃らしい素直な感情も…何もかも否定される苦痛を抱える一方で、育ててもらった恩もちゃんと持っておった。だからこそ、あの子の中で"自分よりも他人を優先する"なんていう信条が出来てしまったのかもな」
「………」
「例えどんなに苦しく辛い境遇に遭おうとも…君がこの結果を罰と感じるかどうかは関係ない。そんな状況
段々と男の言葉が遠くから聞こえてくるような、そんな感覚に陥る。侵略国により父も母も失い、唯一の家族をも人質同然にとられ…挙句の果てにその憎き御国の為に戦火の中へ飛び込みもした。そんな苦労させられた私も、悲劇のヒロインなどではなく…きっと
「……思ったより長居してもうたな。後のことは追ってまた担当の人間が説明に来るよ。一先ず、俺とはこれでお別れって事で」
そういうと男は寄りかかっていた身を壁から剥がし、外へと続く通路へ足を運ぶ。静かな牢獄に響く足音がこのまま遠のくかと思った矢先、扉をくぐる前直前で止まり一声かかった。
「またどこかで会った時は宜しくな、■■■■さん？」
この耳に届いた慣れない名は、この命の最期まで共にするであろう存在。それと同時に、私の罪と使命を称したかけがえのないものである。妙に耳障りの良いその音の綴りは、あの女らしさが垣間見えた気がした。あぁ…ここにきて漸く、彼女の片鱗に触れられたのかもしれない。
────────
──────
────…
ジメジメとした空間と、任された厄介な務めから漸く解放され、気分はすこぶる晴れやかな様子やった。足取り軽く談話室の扉を開くと、そこには目的の人物が窓際の席でお茶を嗜んでいた。同時にこちらへ漂う甘いお菓子の香りによって高揚感が増してくる。
「グルッペン、俺にも一杯ちょうだい〜」
「…はぁ、今日だけやで」
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にゃむ吉(プロフ) - アイリさん» コメントありがとうございます。主人公の心情・状況を丁寧に表現したくこのような手法をとりました。少しでも楽しみのひとつになれたのなら幸いです… (2022年6月5日 17時) (
レス) id: ba49f73308 (このIDを非表示/違反報告)
アイリ - ちゃんと日記のとこ漢字かけなくてひらがなになっていくの好きやわ… (2022年6月4日 22時) (レス) @page20 id: 018c1614bc (このIDを非表示/違反報告)
ウイ(プロフ) - にゃむ吉さん» 了解です。意図的でしたのなら、口を挟んで申し訳ないです。これからも応援させていただきます。頑張ってください( *˙ω˙*)و ｸﾞｯ! (2022年3月19日 18時) (レス) id: 00820fe97a (このIDを非表示/違反報告)
にゃむ吉(プロフ) - ウイさん» メッセージありがとうございます。指摘いただいた内容については当初は意図した表記だったのですが、読み直すと確かに違和感もありましたので伝えたいニュアンスを含め修正しました。引き続きよろしくお願いいたします。 (2022年3月19日 7時) (レス) id: ba49f73308 (このIDを非表示/違反報告)
ウイ(プロフ) - 気になったのでご指摘させて頂きます。ps(分かりますか？)のセリフで『あり？』という物がありまして、『あれ？』では無いのかなと思いました。何か意図的にやっているなら申し訳ないですが気になったのでコメント失礼しました。今後も頑張ってください (2022年3月19日 7時) (レス) @page32 id: 00820fe97a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にゃむ吉 | 作成日時：2021年7月16日 16時
