Chapter9「真実の愛」 ページ7
.
「彼氏はいるの？」
「あの人と付き合ってるんでしょ？」
長年活動を続ける中で
一定数の方から問われ続けた言葉。
「余計なお世話」と思いつつも
虚偽はきちんと否定しています。
偶に曖昧な返答になるかもしれないですが
多少は見逃してもらえると嬉しいです。
なにぶん、お恥ずかしいことに
わりと最近まで
知らなかったもので…
──────────────────
───────────
─────…
「──せやねん、悪くない話やろ？」
「え〜、どうしようかなぁ」
昔ほどのスタイルの良さはないものの、培った話術があれば意外とどうとでもなる。可愛らしい女の子二人を前に、不純な笑みを隠し言葉巧みに話を紡ぐ。さて次は…なんて考えている俺の背後から"それ"はやって来た。
「──お姉さん達ごめんなさい！この人、私の彼氏なんで」
「えっ」
「うわ！びっくりしたぁ、めっちゃ可愛いお姉さんじゃん！」
「え〜もしかしてお兄さん、このお姉さんと待ち合わせしてたのに私達のことナンパしてたの？？」
「あ、いや、そのぉ〜…」
「あはは、ほんとにね。じゃあ、そういうことで」
バイバイ、と女の子達に手を振りながら俺の腕を引き。女性間の穏やかな空気と俺らの間の不穏な空気が交わるカオスな状態が出来上がっていた。
「…それで？何か言うことは？」
「すいませんでしたぁ」
「まったく…そんなんじゃ、いつまでも一緒にお墓入る人見つからないよ？」
「…Aちゃんは、」
「ん？」
「俺の墓、一緒に入ってくれへんの？」
我ながらとてつもなくクサい台詞を吐いたものだ。自ら他の女の子に尻尾を振ったくせに、こうも容易く愛を求めるなんて。歩が止まることなく少し間が空いた後、漸く届いた返答に俺の心臓は一気に掴まれた。
「…ほんとに、私のこと大好きだねぇ」
そう俺の方を一瞥する悪戯じみた笑みは、これまでのはぐらかすようなものとは全くの別物。あれ、俺ってばもしかして…意外と愛されとる？
====================================
2月7日の誕生花…ワスレナグサ
ワスレナグサ
花言葉
「真実の愛」「私を忘れないで」
.
Chapter10「誠実」→←Introlude「あなたの夢は美しい」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 394人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「wrwrd」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
の〜さん（旧もこ）(プロフ) - にゃむ吉さん» コメント返してくださりありがとうございます！それと参考にしていただきありがとうございます！ (11月27日 15時) (
レス) id: 79dfdf41ef (このIDを非表示/違反報告)
にゃむ吉(プロフ) - の〜さん（旧もこ）さん» コメント・ご要望ありがとうございます！！更新停滞気味で申し訳ないのですが【新作のお知らせ】にてご案内している、ifストーリーも視野に入れた続編(に近い)作品もありますので、もしまだでしたらみてくださると幸いです！また更新の際の参考にもさせていただきます！ (11月27日 13時) (レス) id: cd45e7125b (このIDを非表示/違反報告)
にゃむ吉(プロフ) - ラビット_さん» コメント、マシュマロ共にありがとうございます！有難いお言葉、嬉しさのあまりたくさん噛み締めております…そのうちのんびりと続編なり新た物語なりを作ると思うので、これからもよろしくお願いいたします。改めて、ありがとうございました！ (2022年10月10日 17時) (レス) id: ba49f73308 (このIDを非表示/違反報告)
ラビット_(プロフ) - マシュマロでもお伝えしたのですが…本当に完結おめでとうございます。今後のご活動も陰ながら応援させて頂きます…素敵な作品をありがとうございました！ (2022年10月10日 16時) (レス) @page26 id: bc77977d93 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：にゃむ吉 | 作成日時：2022年9月13日 9時
