Only Love

＊ ページ32

「…………は？」

紫「は？じゃねーよ」

「いや、は？だよ。何言ってんの？」




デビューしたばかりのジャニーズが結婚なんて…


できるわけない






紫「もちろん、すぐにってわけじゃない。時間もかかるだろうし、苦労もかけると思う」




…





紫「だけど、Aが突然いなくなってからの3年…全くダメだったんだ」

「なにが…？」

紫「何度も忘れようって思ったし、他の男との子妊娠してたなんて、最低じゃんって…言い聞かせた」

「…うん」

紫「でも、どー頑張っても、無理だった。忘れらんなかった」

「…」

紫「廉に、もしAに旦那さんがいなかったら、どーする？って聞かれて…正直、わからなかった。気持ちを伝える勇気があるのか、その覚悟があるのか…」

「…うん」

紫「だけど…答えは簡単だった。俺には、Aを忘れる勇気なんてない。Aと離れる覚悟に比べたら、AとAの子供を受け入れる覚悟なんか、簡単だった」





紫耀…



3年も離れてたのに
なんでそこまで変わらずいてくれるんだろう…




私は紫耀に
なんにもしてあげられてないのに

紫耀はいつもそうやって
私に幸せをくれる。




だけど




そんな紫耀に甘えることが
いつしか重荷にならないんだろうか…



こんなことが世間にバレたら
紫耀はどうなるんだろうか…





紫「A？」









だけど

そんなこと、今はどうでもよくて…





私は
目の前にいる紫耀が大好きで…


3年前も
今も

ずっと、紫耀だけが大好きで…




もう二度と
交わることはないと思っていた2人の人生が

今、再び交わろうとしてる…





紫「A。いつになるか、約束はできない。だけど、Aと、Aの子供を全力で守るから…いつか俺と結婚してほしい」





私を真っ直ぐに見つめて
真剣な紫耀に





「…よろしく、お願いします」





そう答えるしか、選択肢がなかった






先のことなんて分からないけど

今は目の前の紫耀に
思いっきり、飛び込んで見たかったんだ…




だけど…





「でも、条件が1つだけある」

紫「なに？」

「紫穂が、紫耀のこと気に入ったらね。笑」

紫「それは俺、自信ある。今日このままお迎え一緒に行っていい？」

「ふふ、車で待っててね？笑」

紫「…わかってる。名前、しほってゆーの？どんな字？」

「…内緒。笑」

紫「なんでだよ。笑」




紫耀の"紫"なんて
なんか恥ずかしくて、言えなかった…

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