双葉【アイドリッシュセブン】 (ページ31)

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その日の夜、わたしは現場がかなり遅く終わってしまって

寮にいろいろ夕飯を買って帰るところだった。
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?｢あの、｣

『ん、どうしたの、君。迷子かな』

?｢あ、いえ、家は近くなので大丈夫なんです。
わたし、あの、羽樂さんとお話をしてみたくて｣

『わたしとお話? 話しても面白くないよ?』

青い髪の、青いワンピースの可愛い女の子。

年齢はわたしと同じか一つ上か下か。

身長はわたしと同じくらいかな……………。

環くんと似てる。もしかして生き別れの妹さん?

一応、踏み込んで嫌な思いをされたら嫌だし、

この話はわたしの心の中にしまっておこうかな。

?｢わたし、理(あや)って言うんです。
理科の理と書いてあやって読みます｣

『よろしくね。わたしは…さっき言ってたね。
て言うか、なんであなたわたしの名前を?』

理｢わたしのお父さんがあなたを知ってたんです。
一度でいいから話してみたいって言ってて。
お父さんも昔、アイドルのプロデュースをしてて、
マネージャーではないけどやってみたいって｣

そこまで聞いたわたしはとある人を連想させてしまった。

まさか、と思ったけどそれを無理やり誤魔化す。

何かの妄想の死すぎの可能性もあるじゃん。うん。

理｢羽樂、さん?｣

『わたしは、わたしはね、今の事務所で大丈夫、かな。
他の所に行ったら、今のわたしを保てなくなりそうで。
それにわたしはアイドルになれて良かったと思う理由を探してるの』

理｢そうなんですか……………｣

『あ、ごめんね、なんか』

理｢いえいえ、わたしも急にすみません｣

『“お父さん”が心配してるんじゃないかな。
急いで戻ったほうがいいよ。じゃあね』

何かの胸騒ぎがしたのは、多分気のせいじゃない。