双葉【アイドリッシュセブン】 (ページ18)

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強い歌声に強い踊り、優しい歌声に優しい踊り。

陸の技術とはまた違うテクニックとはいえ、

彼女の踊りなどは全てIDOLiSH7に合っていた。

その時、なぜか胸の奥がぎゅっと締まったようになって、

胸が不意に苦しくなった感覚を覚えてしまった。

これはボクがアイドルである以上覚えてはいけない感覚。

そんなことは梅雨知らずの彼女はリハを終えて

みんなと『お疲れ様』、と話をしていた。

YOU side

ﾃﾞｨﾚｸﾀｰ｢すごい、助かったし、
デビュー前なんだよね? 確かさくら会館!｣

『はい、練習がてらにって思ったら本気出しちゃいました』

ﾃﾞｨﾚｸﾀｰ｢いやぁ、これは君の未来がとても楽しみだね!
もしも僕がディレクトすることになったらよろしく｣

『ありがとうございます!』

と、一織くんと天が言い争う声が聞こえた。

多分内容は陸についてだろうな。

双子の兄ということから弟に過保護な兄と

センターと言うことから彼に過保護な一織。

でも、

『天。少し過剰に踏み込みすぎてると思うよ』

天｢君まで何を言ってるの?｣

『今は兄弟関係ない。家族なんてもってのほか。
今はあなたとは縁を切った人間と同時に赤の他人。
そんな人になぜこうも情けをかけるの?』

大和•龍｢こらこらこらこら!｣

大和｢だめだろ、イチ! どうもすんませんでした｣

龍｢天も一織くんや羽樂ちゃんのいうとおり他事務所に口出しすぎだ!
こちらこそすみません、出過ぎた真似を! 天、ほら、おいで｣

天｢ちっ｣

天が、相手に向かって舌打ちをした。

それだけで、わたしの心が壊れそうだった。