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いつもオススメしてくれる花は、しゅっとしたスマートな花が多い。
きっと俺のイメージから、Aちゃんがそうしてくれてたんやろな。
でも今日はまん丸いシルエットのラナンキュラス。
それなのに、スッキリして見えるのはモダンぽい雰囲気が独特な一輪挿しのおかげなのかもしれん。
真っ赤のラナンキュラスはバラのように優美で、でもバラよりも繊細で儚くて。
ほんま、この子のセンスには叶わんな、といつも思う。
神｢今日も素敵な組み合わせやなぁ...｣
｢ほんと? 神山さんに言われると凄く嬉しいです!｣
藤｢俺だって思っとるよ｣
｢流星くんは...なんか違う〜｣
藤｢おいっ!!｣笑
神｢やった、なんか優越感｣
｢んふふ、ほんと、流星くんって面白い｣
藤｢いじってんな?｣
｢そんなことありません〜、ね? 神山さん?｣
神｢そやよ〜、流星のこといじるなんてそんなそんな...｣
藤｢うそつけ｣笑
神｢...というか、流星の事は流星くんなん?｣
｢あ、私? そうね...いつの間にかそう呼んでた...｣
藤｢ここ出来たばっかの時から来てるしなぁ｣
神｢...俺も、名前がええな〜? ダメですか?｣
｢えっ、むしろいいんですか...?｣
藤｢そや、神山さんなんて堅い感じやめて名前とかあだ名にせーや!｣
｢じゃ、じゃあ...智洋くん...?｣
藤｢なんか新鮮やな、神ちゃんのこと智洋って呼ぶ人なかなかおらんやん｣
神｢なぁ〜、なんかこそばいわ〜｣
｢あ、じゃあ...神ちゃん...?｣
藤｢どっちでもええやろ｣笑
神｢智洋くんがええ!! Aちゃん...って呼んでもええの...?｣
｢もちろん!!｣
藤｢なんかええなぁ、自分の好きな人らがこうやって仲良うなると、もう自分の事なんてどうでもよ〜なるな｣
｢やだ、ダメだよ。嬉しいけどちゃんと自分の幸せ優先して!｣
神｢そやよ、流星。...ほら、さっきのガンガンアタックしてきてる子、どうするか決めんと!!｣
藤｢そやった、忘れてた。...もう興味ないって言ってええかな〜｣
｢もう少しオブラートに包もうよ、、｣
カウンター越しのAちゃんは
｢興味ある人にはとっても優しいのに〜｣
なんて言いながら俺のカフェオレを作った時の残りのドリップしたコーヒーで自分用のカフェオレ(はちみつ入り)を作り始めてた。
Aちゃん、ブレイクタイム。
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作者名：maoka. | 作成日時：2021年8月13日 23時
