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「はな、せ…っ」

「はいはい、わかったから。」



俺の腕の中で、力なく胸を叩くA。


甘え方を知らない野良猫は


思ったよりも泣き虫な女の子だったらしい。



「なんも言わないでいーから、ね」

「…、っ」



トントンと叩く背中は、

涙のおかげで不規則に震えている。



この子にとっては

女であることが最大の強さで、

女であることが最大の弱さで。



腕を緩めてAの顔を覗き込めば

瞳を閉ざすような睫毛のカーブが

キラキラと雫を反射した。




「こっち見んな、ッ」

「ふは、ごめんごめん」




綺麗って言ったら多分、

俺はこの猫に引っ掻かれてしまうんだろう。



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takkimakki(プロフ) - 初めまして!こちらのお話に出会い、引き込まれて読ませていただいています。綺麗な日本語と切ない描写に、大ファンになりました! (2023年2月17日 9時) (レス) @page30 id: ff744b84c3 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - さん» コメントありがとうございます!更新頻度遅くなってしまって申し訳ないです!!ですが、私の都合上どうしても更新頻度字が偏ってしまうこともあるので、そういった点はご了承いただけますとありがたいです。ご意見ありがとうございます! (2021年6月30日 1時) (レス) id: c7653d64b7 (このIDを非表示/違反報告)
- こっちも更新してほしいです (2021年6月29日 13時) (レス) id: 7d0243170f (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - Ashitakaさん» はじめまして^^ コメントありがとうございます( ; _ ; )お話を書くときはいつも印象に残るような言葉遣いをイメージして描いていたので、そう言っていただけてとってもとっても嬉しいです^ ^ぜひたくさん読んでこの作品に浸っていただけたらなと思います!! (2021年6月17日 12時) (レス) id: c7653d64b7 (このIDを非表示/違反報告)
Ashitaka(プロフ) - はじめまして、今読んでいる真っ最中なのですが、ラウちゃんの「僕の届かない夜に連れていく」に胸がギュッと苦しくなり、思わずコメントをしてしまいました…。言葉ひとつひとつがとても素敵です。では、続きを読んで参ります…! (2021年6月16日 15時) (レス) id: ffdf66b49e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2021年6月10日 22時

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