ep.65 ページ19
午後の授業を終え、荷物をまとめ帰る用意をしてると。
丈「おい大西。道枝来てるで。」
『え！？』
丈くんが指さす方を向けば確かに駿佑くんの姿が。ニコッと笑って手を振ってくれる。手を振り替えそうとしたら…
「え、道枝くんじゃん！」
「一年のモテ王子だ！カッコいい！！」
「なになに？私に用事とか？」
クラスの女子が一斉に道枝くんのほうへ。一瞬にして道枝くんは囲まれてしまった。
そういや…モテモテ王子だった…。今まであんまし学校内で会うことなかったけど…やっぱりモテモテなんやな…と思った。
丈「さすがやな。でもあれどうやって行くん？」
『うーん、どうしよ…』
そんなことを思ってると。
「ねぇ、道枝くん。私達今から帰るんだけど一緒に帰らない？」
「あ、私スタバ奢るよ！」
「いいね！！」
え、ちょ、それは…と焦っていると。
駿「すいません。俺、彼女いるんで。しかも今待たせてしまってるので。」
ガーンとショックを受ける女の子達。丈くんに今や！と背中をおされ、駿佑くんのもとへ。
『…あの。』
駿「A、待たせてごめん。行こう？」
『あ、うん…！』
駿佑くんが私の手を握る。
いやちょっと待って女子の目が怖いんですけど！？ヤバイ明日死ぬ。そう思いながらも、幸せだなと感じた。
駿「ごめんな。待たせてしまって。」
『いや元はといえば私が早く荷物をまとめて駿佑くんのとこ行けば良かっただけやから…』
帰り道。謝ってくれる駿佑くん。全然ええのに…
『駿佑くんはモテモテやもんね。』
ほんまにこんなイケメンで優しくて…そりゃあ女子が騒ぐに決まってる。そう分かってるねんけど…。
駿「モテモテって言われても、俺はたった一人から好きになってくれたらそれでいい。」
『え……』
駿「Aだけでいいから。」
カァと赤くなる頬。もうほんま調子狂う…。
駿「だから心配せんくていいから。」
『うん…。』
優しい。本当に優しい。こうやって好きでいてくれるのが嬉しい。
それなのに、どこか…
私の心が全部駿佑くんなのかは
わからない…。
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イヅキ - あまとさん» コメントありがとうございます。とても嬉しいです…！自分でも書ききれた達成感でいっぱいです。本当に読んでくださってありがとうございました。 (2022年10月21日 16時) (
レス) id: 072635462a (このIDを非表示/違反報告)
あまと(プロフ) - 完結おめでとうございます！いつも更新楽しみに読ませていただいてました。複雑な心模様が丁寧に描かれた惹き込まれる物語で、大好きな作品でした！今まで執筆お疲れ様でした。素敵な作品をありがとうございました！ (2022年10月19日 20時) (レス) @page50 id: 4e08d1fad2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イヅキ | 作成日時：2022年8月7日 20時
