ep.59 ページ13
玄関のドアを開けば、私服姿の駿佑くんがいた。私服姿…はじめてみたかも。祭りのときは、浴衣だったから。
『ごめん、待たせて…』
駿「いや全然。さっき出たのは弟さんですか？」
『うん、そう笑。自慢の弟なんだ。』
駿「そーいや、先輩、中学のときも弟さんのことめっちゃ誉めてはりましたよね。」
あれ、私、いつの間に流星のこと自慢してたんやろ…はずかし、絶対流星には言わんとこ。
駿「…先輩の私服初めてみました。めっちゃ可愛いですね、なんか抱き締めたくなる。」
『えっ…///』
ちょっと頭が追い付きません。うん。え、この子ほんまに、私の彼氏…？
駿「先輩顔真っ赤。ふふ、そんなとこも可愛いです。」
『も、もう！からかわないで！！』
こんなの知らない…駿佑くんが違う人に見えるよ…。
『…あ、なんか私に用事？』
ずっと照れるのも嫌なので話を上手くそらす。
駿「…先輩に会いたかったから。」
『え…』
今度は駿佑くんが顔を赤くする番。なんかこっちまで照れるんですけど…
流「あのー、お取り込み中悪いんですけどー、イチャイチャするなら別でやってもらえますぅ？」
『流星！』
後ろを向けば、先ほどとはうってかわって、いつも通りの流星。
流「やっぱし、道枝くんってみっちーのことか。」
駿「流星くん、お久しぶりです。」
あれ、そういやこの二人、中学一緒やったもんな…ってなんか流星が知ってる人ってなると余計恥ずかしく…
流「みっちーなら、安心やなぁ。」
『いやアンタは私の親か！』
流「えー、姉ちゃんの親にはなりたくないわぁ。」
『おい！』
駿「笑」
三人でおしゃべりしてると駿佑くんが時計をみて。
駿「あ、俺、そろそろ用事があるので帰りますね。」
『そうなん？じゃまた明日ね。』
駿「はい、また明日！」
流「バイバーイ。」
そういって駿佑くんが帰ったあと、流星が口を開いた。
流「…俺、姉ちゃんが決めたことならなんやって応援するから。恋愛やって将来やって。やから、なんかあったときはいつでも相談してな？」
心がジーンとした。少し自分でも駿佑くんの気持ちを利用してるのではないかとか思ってたけど。この言葉で、私が決めたことなんだからって思えた。
『ありがと、流星！』
流「うわっ」
流星に抱きついた。最近抱きつくと嫌がってたのに、今日は嫌がらなかった。
これで正解。そうだと信じたい。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 478人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「なにわ男子」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
イヅキ - あまとさん» コメントありがとうございます。とても嬉しいです…！自分でも書ききれた達成感でいっぱいです。本当に読んでくださってありがとうございました。 (2022年10月21日 16時) (
レス) id: 072635462a (このIDを非表示/違反報告)
あまと(プロフ) - 完結おめでとうございます！いつも更新楽しみに読ませていただいてました。複雑な心模様が丁寧に描かれた惹き込まれる物語で、大好きな作品でした！今まで執筆お疲れ様でした。素敵な作品をありがとうございました！ (2022年10月19日 20時) (レス) @page50 id: 4e08d1fad2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：イヅキ | 作成日時：2022年8月7日 20時
