ep.48 ページ1
昨日のことが頭から離れない…。もうすぐ本番だというのに、違うことを考えてしまう私。だって…どういうこと？大吾くんは私…のこと好きなはずないし…。でも、あの表情…。
『もう！！』
思いっきり叫ぶと、私のヘアセットしてくれてる女の子かビクｯ！とした。あ、ほんまや…ここ教室や…。
『ご、ごめんな！』
「大丈夫やよ笑。…それにしてもピッタリ。Aちゃんが王子様とか誰だって惚れそう…」
『あは、ありがと』
鏡に映る自分を見る。確かに久しぶりのショートヘアは似合ってるとは自分でも思う。なんか中学時代を思いだすな…。そして今着ているこの服。ほんまに王子様かと思うくらいレベルが高い。
準備を済ませ、体育館のステージ裏。うちのクラスは三番目。で、今やってるのは二番目のクラス。
まだまだ時間はあるけど、なにかと緊張やら昨日のことやらで頭がパンクしそう。
ピロン♪
するとメールが。
[先輩、もうすぐですね。ちゃんと観に行くんで！]
駿佑くんからのメッセージ。嬉しいけど、昨日のことやらで…。あれは本当にどういう意味？
ピロン♪
[先輩、劇が終わったら休憩ですか？]
[うん、そうだよ。]
[一緒に文化祭回りませんか？]
そのメッセージに胸が高鳴る。恋愛的なのか違うのか。…昨日の意味、教えてくれるかも。そう思って、
[いいよ]
そう送った。
すると後ろから控えめに女子の歓声が。多分、劇中だし声出せないからやけど何だ？と思って後ろを向くと。
「めっちゃ似合っとる！」
「可愛い！」
「やべ、俺。好きになりそ…」
「病院いくか。うん。」
大「ほんま、恥ずいわ…」
シンデレラ姿の大吾くん。嘘でしよ？ほんまにだ、んし？やって…陸部とはおもえへんほどの肌の白さ。ウイッグだけど違和感ない、金髪のロングヘア。顔はメイクしとるんか、少しキラキラしとる。
「やばー、美男美女やん！」
そう言ったクラスの子が一斉に私を見る。それもそうだ、クラスの子に見られないように隠れてたけど、気になって大吾くんを見に来たわけやから。
「ヤバイ、惚れそう…」
「カッコいい…」
「似合っとる！男の子っぽい大西さんも、いい！」
「お前、その言い方はちょっとヤバイぞ」
と感想様々。恥ずかしすぎて死にそう…大吾くんの気持ちもわかるわ…
すると一人の女子が。
「大吾くん、感想は？」
『え、いや、いいって。そういうの…』
もう、丈くんおらんからそういうことする人おらんって安心してたのに！
大「…う、うん。めっちゃ似合っとる。ショートヘア、初めてみた。」
『あ、うん。』
恥ずかしくて、仕方なくて。どうしよ、こんなんで本番いけんのかな…
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イヅキ - あまとさん» コメントありがとうございます。とても嬉しいです…！自分でも書ききれた達成感でいっぱいです。本当に読んでくださってありがとうございました。 (2022年10月21日 16時) (
レス) id: 072635462a (このIDを非表示/違反報告)
あまと(プロフ) - 完結おめでとうございます！いつも更新楽しみに読ませていただいてました。複雑な心模様が丁寧に描かれた惹き込まれる物語で、大好きな作品でした！今まで執筆お疲れ様でした。素敵な作品をありがとうございました！ (2022年10月19日 20時) (レス) @page50 id: 4e08d1fad2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イヅキ | 作成日時：2022年8月7日 20時
