ep.24 ページ25
どんどん人が少なくなる。目的の場所までつくと、大吾くんの手を離した。
大「どうかしたん？丈くん置いてきて…」
『ねえ、大吾くん。大吾くんって本当に菜月実忘れる気があるん？』
大「え？………」
いつもはしないけど自分でもしない鋭い目をしていたと思う。
『大吾くんと約束したやん。忘れるために付き合うって。』
大「………」
『ねえ、本当はどうにかしたいんじゃないの！？菜月実の何かになりたかったんじゃないの。』
語気が強まる。
『大吾くんは、逃げてるだけなんだよ…。自分の気持ちに嘘ついて。それは菜月実のためなんかじゃなくて、自分を守るため。』
大「…………」
うつ向く大吾くん。私なんかが言える立場じゃないって分かってる。だからこそ…
『私もそう。私もずっと相手のためだって嘘をついてた。自分を守るために。でももう逃げない。』
大「………！」
ヒュルヒュル…
花火がうち上がるその瞬間。
『私、大吾くんのことが好き。』
言った、言ってしまった。
大「ゴメン…」
そのゴメンはどっちにたいして？なんて聞ける訳がなかった。分かってるんだよ、どっちにたいしてもでしょ。
『……こういうときだけ返事するなんて卑怯だね。私達別れよう。もともとちゃんと付き合ってた訳じゃないけど全部終わり。それは大吾くんのためでもあり私のためでもある。』
大「………ゴメン。」
もう聞いてられなくって。泣きたくて仕方なくて。
笑ってバイバイしよう。
『バイバイ、大吾くん。』
大「………！！Aちゃ…」
なにか言う前に私は走った。これでいい、これでいい。自分の気持ちに嘘をつかなくてすんだ。彼を叱責したのは彼が幸せになってほしいから、自分の気持ちに嘘をついてほしくないから。
今日は、こうなるように私は頑張ったんだ。
家に帰ると流星がいて。
流星「あれ、はやいやん。どうかした…」
『りゅ、流星！！』
流星に抱きついた。そして今まで塞き止めてた感情が溢れ出す。
『ぅぅ、ぅぇ、ぅぅ、ぅぇぇ。』
流星「……好きなだけ泣きや。」
自分の恋に終止符をうつ、それが私はできたのだろうか。
流星は私が泣き止むまでずっと抱き締めてくれた。
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イヅキ - endores hinataさん» コメントありがとうございます。そーいや自分の学校も授業あったわ、と私も書いた後思いました…笑。面白いといってもらえて嬉しいです♪ (2022年8月9日 22時) (
レス) @page29 id: 072635462a (このIDを非表示/違反報告)
endores hinata(プロフ) - うちの学校は始業式も終業式も授業あるので、大丈夫ですよ💖お話面白いです！ (2022年8月9日 21時) (レス) @page29 id: f5304c49f2 (このIDを非表示/違反報告)
イヅキ - ともさん» コメントありがとうございます！嬉しい限りです…！受験生なので…ちょっと更新落ちると思いますが…できる限り更新できるようにします。 (2022年7月30日 23時) (レス) id: 072635462a (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - 初めまして！コメント失礼します😊本当に毎日楽しみにしてます😍そして、更新がない時は何度も読み返してます🤭 (2022年7月29日 19時) (レス) id: 9dbca4abe1 (このIDを非表示/違反報告)
イヅキ - りんごさん» コメントありがとうございます。私も大ちゃん推しなのですが…結局は箱推しなのでみっちーをかなり手強い感じになっています笑。どういうふうになっていくのかお楽しみください♪ (2022年7月26日 15時) (レス) id: 072635462a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イヅキ | 作成日時：2022年7月13日 14時
