【七つの大罪】その少女、大罪人part５

１９６　その少女、もう ページ13

〈Aside〉


『ねぇ起きておくれ？』


どんなに揺さぶろうと起きる気配はない


『ねぇ！！』


結局グランは起きなかった


ヘンドリクセン
「A一緒に来てもらうぞ」


ピクリ


肩に触れた手を振り払い、キッと睨み付けた


『許さない』


ヘンドリクセン
「許さない？何かの間違えかな？
そいつはもうとっくの昔に死んだ屍だろう？
それにその様子じゃ立つのもやっとなはず」


ヘンドリクセンの言う通り


もう私には立つので精一杯だ


魔力は・・・解放すればまだいけるがそうすると私は正気を失いまた同じ過ちを犯す


ヘンドリクセンの方をもう一度見るとそこに彼はいなかった


ヘンドリクセン
「今の貴様はもう敵ではない」


その声と同時に首に痛みを感じた


体に力が入らなくなり、倒れるところをヘンドリクセンに抱えられた


私を肩に担ぎ、何処かへ向かっていった


遠退く意識の中、私は倒れているグランに手を伸ばした


しかし届くわけでもなくただただ遠退いて行くだけであった

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