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医務室に二年生が入ってきた訳だけど...
みんな至る所に擦り傷等があった。
『伊作、すぐ手当してあげて。』
伊作「はい!」
『どうしたんだ?誰かにやられたのか?』
久作「いや違うんです。これは...」
久作は口ごもり下を向いた。他の四人も目を逸らした。
『そっか。誰かにやられた訳じゃないなら良かった。』
時友「理由聞かないんですか?」
『何、聞いて欲しいの?』
時友「そういう訳では...」
『人には隠し事の一つや二つあって当然。特に忍は仲間にだって内緒にしなきゃいけない事がある。言いたくないならそれでいい。無理には聞かないよ。ね、伊作』
伊作「え、僕?まぁ、そうですね。でも、こんなに怪我するまで何してたのかは心配かな。ですよね、A先輩」
『あぁ。』
羽丹「...と思ったのに...」ボソッ
池田「僕達はただ...」ボソッ
『どうしたの?』
左近「僕達、A先輩に褒めてもらいたくて鍛錬をして強くなろうと...!」
二年−左「!?」
左近「それで、その...」
と左近の声は段々と小さくなり聞こえなくなった。
『え、わ、私に?それはどうして?』
久作「実は僕達...」
〜昨日の夜 久作side〜
羽丹「どうしたんですか?急に呼び出して。」
そう。俺は二年生の皆を部屋に呼び出した。
久作「A先輩のことなんだが、最近先輩は一年と仲が良い。このままでは、我々二年生の存在が薄れてしまうのでは?と考えていたんだ。」
二年−久「「「「...」」」」
あれ...?みんな?気にしてないの?
久作「な、なぁ?左近」
左近「僕は別に委員会とかでよく会うし、今日も話したから...」
久作「そっか...左近は委員会で...」
池田「でも、久作の言いたい事も分からなくは無い。一年、いや、特にアホの一年は組が先輩を連れ回してるに違いない」
時友「ん〜でも、A先輩は先輩として一番年下の後輩を心配するのは当然というか、必然というか〜」
羽丹「私たちは、二年生ですからね。」
そっか、もう俺たちは先輩なのか。甘えてばかりではいけない。でも...なんか...
羽丹「少し寂しいですけどねぇ」
久作「そうなんだよ!」
池田「でも、だからといって、去年と同じようにしていたらダメでは無いか?きっと何も成長してないと呆れられて、愛想つかされる」
左近「A先輩はそんな事で愛想つくようなお方では無いと思うけど...でも、成長した所を見てもらいたいとは思うよね。」
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はるか(プロフ) - qさん» qさん、コメントありがとうございます!楽しんで下さっているようで凄く嬉しいです。^^ (9月12日 19時) (レス) id: 95c79412d3 (このIDを非表示/違反報告)
q - わあああ!新作ありがとうございます!いつも読んでます!めちゃくちゃ面白いです! (7月28日 15時) (レス) id: ed7dbd6ca9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はるか | 作成日時:2023年7月17日 16時