【刀剣乱舞】乗っ取られたんで審神者やめてS.O.N.G.に行こうと思います【戦姫絶唱シンフォギア】

薬研side ページ35

大将が回復するまでの間、お嬢達は何度か出陣していた。

そしてある光景が目に留まった。
マリアお嬢達が試験管のような容れ物に入った液体を、銃のようなもので首…大動脈かどこかに注入している。

薬学を勉強している身として、少し興味深い。

ある日、切歌のお嬢に聞いてみた。

「お嬢、いつも出陣の時に三人が持ってるあれはなんだ？」

「あれデスか？あれはLiNKERと言って、適合係数が低い私たちがシンフォギアを安全に使うために適合係数を引き上げる薬デス。
ただ、そのLiNKERも使いすぎては私たちの体にも負荷がかかるし、今は数に限りがあるから、易々と使えないのデス！
ちなみにAさんは翼さんとクリス先輩と同じで、LiNKERはいらない適合者デス！

LiNKERを減らさないために…私たちは少しでも適合係数を引き上げるために、日々特訓してるデース。
少しでも、LiNKERを使わなくていいように。」

なるほどな…

そういえば、エルフナインのお嬢が解析が何やらと時々ぼやいていたな…

「…なあお嬢。」

「何デスか？」

「そのりんかーってやつ、一つ貸してくれないか？
俺は医学、薬学は一通り心得ている。エルフナインのお嬢に少しでも協力できるかもしれない。」

「LiNKERを作るためなら、協力しない手は無いデース！」

…という経緯で、お嬢からりんかーを一つ貸してもらった。

それを白衣のポケットに入れてから少しして、大将のために紅茶をいれて、角砂糖を何気なくつまんだ。

すると、少しも力を入れていないはずなのに、それが粉々に砕けてしまった。

旦那達と木刀で手合わせしたときも、打撃の強さに驚かれた。

…そう、お嬢から借りたこの薬が、俺の力を少なからず上げていた。

この薬はまるで、大将が出陣の前に部隊の皆にかけるおまじない(応援歌)のようだ。

(『_強く勇ましい者達よ
必ずや歴史を守り、我がもとに一振も欠けることなく帰りなさい_♪』)


「…そういうことか…」




…この薬の原理が…わかった気がする。

LiNKERの原理→←適合3＿

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す