♯86 強がる心 ページ41
あ「……ん、ぅ…。」
目を覚めると、私は知らない一室のベッドに寝ていたことがわかった。
辺りを見渡すと、高級そうな洋風の家具が置いてある。
…此処は、何処だろう。
あ「…！……ッ…。」
体を起こそうとすると激痛が走った。
咄嗟に自分の体に目をやると、体中に包帯が巻かれていた。
あ「一体、誰が……。」
そう呟くと、今度は部屋に近づく一人の気配がした。
その気配に意識を集中させると、気配がどんどん近付いてくるのがわかる。
足音とともに、気配は私のいる部屋の前で止まった。
――――ギィィ…――――
ミ「起きたか…。」
過去に剣を交えた、なつかしいあの人だった。
あ「ミホーク…？」
ミ「……酷いけがだったが…。」
そこで彼は話すのを止める。
…大体考えていることは察せた。
あ「…見たんでしょ？…背中の印……。」
ミ「………。」
無言の肯定…。
あ「…私は、大丈夫だよ。それより…手当てしてくれてありがとう。」
そう言ってふっと笑った私を見て、ミホークは一瞬眉間にしわを
寄せたかと思うと私に近づいてきた。
あ「……？」
――――ギュッ――――
あ「!?な……。」
いきなり抱きしめてきたミホーク。
…突然のことで驚いたが、あまりにも優しく抱きしめられたので、
私もそっと彼の背中に手を回した。
ミ「……俺はいつでもお前の味方だ。」
回された手の温もりが私の強張った気持ちを
溶かしてくれているように感じた。
ミ「泣け。俺が胸を貸してやる。」
無愛想にも優しさを含んだその言葉に、
私の心の中の何かがぷつんと切れた。
あ「……ッ…。」
何でだろう。
平気だったはずなのに……。
あ「………う、…。」
大丈夫だって…辛くなんかないって言ってたのに……。
あ「ふ、ぇ……ッ……。」
また泣いてしまうんだ、私は。
あ「うぅ……ひッく、え…っぐ……。」
流れるものが抑えられない。
.
.
.
.
.
.
切れたのは、強がりの心の糸。
＊
ラッキーアイテム
革ベルト
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あずきいろ
ラッキーナンバー
8
ラッキーアルファベット
X
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ルナ - この作品ダサいと言わんといて (2013年8月29日 15時) (
レス) id: 95cea71d40 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ - good×１００００ (2013年8月28日 18時) (レス) id: 95cea71d40 (このIDを非表示/違反報告)
nan@*(プロフ) - 早いもので、気づいたらもう�癸欧�終わっていました……；； 続編で皆さんにまたお会いできることを願っています!!ヽ(；▽；ノ (2012年7月22日 23時) (レス) id: 2ececf99ef (このIDを非表示/違反報告)
nan@*(プロフ) - 梨子さん» コメありがとうございます！>_< 続編も読んでいただけると嬉しいですb (2012年7月22日 23時) (レス) id: 2ececf99ef (このIDを非表示/違反報告)
nan@*(プロフ) - ◇レン◆さん» そう言って頂けるととても嬉しいです!!´∀｀頑張ります！ (2012年7月20日 21時) (レス) id: 2ececf99ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：nan@* | 作成日時：2012年5月5日 15時
