♯85 あの剣は ページ40
想うは太陽が程良く照らし、風も穏やかな日。
ロ「綺麗だろ？」
剣を自慢してくる船長。
どうやら相当お気に入りのようだ。
あ「本当に綺麗ですね。何て言うんですか？」
私はその頃、雑用から雑用兼戦闘員へと名を上げ始めていた。
ロ「こいつは大業物…『蒼牙』ってんだ。」
大業物……剣にはそんなに詳しくは知らないが、
すごいものなんだってのはわかる。
ロ「俺の中の２番手の剣ってとこだな。」
そう言ってニッと笑う船長。
あ「２番手ですか……そういえば普段はそっちの剣を使ってますね。」
ロ「あぁ…俺が海賊になった頃からずっと一緒に旅をしている剣だ。」
どこか温かいまなざしでその『１番手』の剣を見つめた。
あ「……私も剣、使おうかな…。」
何だか羨ましくなってそう呟いてみると、
ロ「俺もそれがいいと思うぜ！お前中々剣筋が良いからな!!」
心底嬉しそうな笑顔が返ってきた。
あ「あは…。」
そう笑いかけたところで、クルーの一人が叫んだ。
『敵襲だァァァーー!!!』
ロ「がはは！久しぶりだな、暴れるのは!!Aも戦うか!?」
あ「はい！ぜひ一緒させていただきます!!」
わくわくしてる。
血を見て怯えていたあの頃の面影なんて欠片もない。
ロ「そうか……。」
ニヤリと笑った船長。
ロ「ほら、これ使え！」
ぽんっと投げられたそれ……『蒼牙』だ。
あ「!?え、と、その…良いんですか？」
ロ「おう！お前にやる、大事にしろよ!!」
あ「あ、ありがとうございます！」
お礼を言うと、船長はがはははッ！と愉快な声をあげて笑った。
……船長が私にくれた大切なもの。
―――――――――――――――――
――――――――――――
―――――――
あ「……も、無理…。」
マリージョアを決死の思いで抜け出したのはいいが、
もう体力の限界が来た。その上今何処にいるのかさえ分からない。
ふらふらとした足取りで、森らしきところを進んでいくと、
木の根につまづいてそのまま地面に倒れた。
あ「…シャン、クス……ごめん。」
頬に温かいものが流れる。
……歩けないよ。
解放していた時は夢中で気づかなかったが、
体中を火傷しているようだ。鋭い痛みが走る。
あ「………ッ…。」
体が動かない。
目の前がかすんできた。
……もう、ダメだ…。
そう諦めかけたところで、かすかに私を呼ぶ声が聞こえた。
…その声の主も定かではないまま、私は意識を手放した。
＊
ラッキーアイテム
革ベルト
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ラッキーナンバー
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ラッキーアルファベット
X
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ルナ - この作品ダサいと言わんといて (2013年8月29日 15時) (
レス) id: 95cea71d40 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ - good×１００００ (2013年8月28日 18時) (レス) id: 95cea71d40 (このIDを非表示/違反報告)
nan@*(プロフ) - 早いもので、気づいたらもう�癸欧�終わっていました……；； 続編で皆さんにまたお会いできることを願っています!!ヽ(；▽；ノ (2012年7月22日 23時) (レス) id: 2ececf99ef (このIDを非表示/違反報告)
nan@*(プロフ) - 梨子さん» コメありがとうございます！>_< 続編も読んでいただけると嬉しいですb (2012年7月22日 23時) (レス) id: 2ececf99ef (このIDを非表示/違反報告)
nan@*(プロフ) - ◇レン◆さん» そう言って頂けるととても嬉しいです!!´∀｀頑張ります！ (2012年7月20日 21時) (レス) id: 2ececf99ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：nan@* | 作成日時：2012年5月5日 15時
