♯72 幕開け２ ページ27
――――ズル…ズル……――――
手錠の鎖を引きずる音がしんとしたその空気に重く響き渡る。
…船長が処刑台に立ち誇ったとき、人々は息を飲んだ。
すると、
――――ドカッ――――
くつろぐように胡坐をかいて座った船長。
ロ「この景色を見ながら酒が飲みてェな。」
そう言って笑顔を見せた。
あ「……船長…。」
その笑顔ももうすぐ見えなくなるの？
…その声も聞けなくなるの？
ロ「なぁ、早く終わらせちまおうぜこんな茶番。」
執行人「黙らないか!!」
怒鳴られても笑っている。
…その光景を見ていた人々は呆気にとられていた。
そう、これが……『海賊王』。
いつも後先考えずに飛び出し、
何があっても笑い飛ばしている…。
一見、ただの頭の悪い人にしか見えないが、
誰よりも仲間のことを考えている。
そして、この世で最も自由に生きてきた人だ。
私の船長は、世界一偉大な人です。
こんなことを此処にいる人たちに呼び掛けても、
その人たちの心に響くことなんてないんだろうな…。
「おい！海賊王！！」
大勢の人が静まり返る中、突然声が聞こえた。
その声に皆振り向く。
「宝は何処へ隠したんだ!!?あるんだろ！？
ひとつなぎの大秘宝……『ワンピース』がよ!!!」
欲にまみれた目をして叫ぶ細身の男。
ロ「…俺の財宝か？」
それを聞くと船長はニヤリと妖しい笑みを浮かべた。
ロ「…欲しけりゃくれてやる……探せ!!!」
…執行人が大きく槍を振り上げた。
鈍く光るそれに恐怖を覚える。
ロ「この世の全てをそこに置いてきた!!!!」
――――ザンッ!!――――
大海賊時代の幕が開けた…。
海賊王の死を悲しむかのように雨が降り始める。
湧き上がる人々の喜びの声とは裏腹に、目頭がじんと熱くなった。
あ「…じゃあね……せん、ちょ…。」
…この世界に来てから泣いてばっかだ……。
バ「うおおぉ゛ぉぉ!!!」
声をあげて激しく涙を流すバギー。
シャ「………ッ…。」
帽子を深くかぶり、涙を隠そうとするシャンクス。
私は……
あ「………。」
両目から流れるもので視界がぼやけながらも、
ただ黙って真っ直ぐに処刑台を見つめた。
.
…強くなってきた雨が私たちに延々と降り注いでいた。
＊
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーナンバー
8
ラッキーアルファベット
X
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
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ルナ - この作品ダサいと言わんといて (2013年8月29日 15時) (
レス) id: 95cea71d40 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ - good×１００００ (2013年8月28日 18時) (レス) id: 95cea71d40 (このIDを非表示/違反報告)
nan@*(プロフ) - 早いもので、気づいたらもう�癸欧�終わっていました……；； 続編で皆さんにまたお会いできることを願っています!!ヽ(；▽；ノ (2012年7月22日 23時) (レス) id: 2ececf99ef (このIDを非表示/違反報告)
nan@*(プロフ) - 梨子さん» コメありがとうございます！>_< 続編も読んでいただけると嬉しいですb (2012年7月22日 23時) (レス) id: 2ececf99ef (このIDを非表示/違反報告)
nan@*(プロフ) - ◇レン◆さん» そう言って頂けるととても嬉しいです!!´∀｀頑張ります！ (2012年7月20日 21時) (レス) id: 2ececf99ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：nan@* | 作成日時：2012年5月5日 15時
