NEVER 2

77 回想 ページ29

スンチョルを残して
私は日本に行くことになった。

韓国最後の日、
私はスンチョルとジョンヒョンと
ミンヒョンとドンホと
ご飯を食べに行った。



そこにミンギはいなかった。







｢A、気をつけろよ｣

｢お互いにね｣

｢離れててもずっと友達だから｣

｢うわ、ジョンヒョンらしくない｣





そんなたわいもない話をして
じゃあね、と
それぞれの帰路についたとき
スンチョルと私だけになった道で
彼は







｢俺達は家族だから。いつでも待ってる｣








そう言ってくれた。


私はその言葉に
何度も救われてきた。

私には家族がいる。



だから、頑張れる。








｢スンチョル、ありがとう｣

｢ま、Aが帰ってくる頃には俺も売れてるよ｣







その言葉通り
彼は人気アイドルグループの
リーダーになっていた。


12人をまとめ、
13人全員の個性を見出し
時に厳しく
時に優しくする
最高のリーダーに。








｢なぁ、A｣

｢ん？｣

｢ひとつだけ約束しよう｣

｢なに？｣

｢何があっても、俺たちの絆は消さない｣

｢当たり前でしょ｣

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