私のオッパ達は…

10 ページ10

ホソクside

俺達、家族は変わった。

俺達はAに冷たくなった。

Aは俺達の前では笑わなくなった。

昔は俺みたいに明るくてよく笑う子だった。

もうどんな笑い方だったかなんて思い出せない。

『だからもう喋りかけないで下さいねﾆｺｯ』

この時、久しぶりにAの笑顔を見してくれた。

けどきっともう見れないんだろうな。

笑顔とは真反対の言葉を放つAは俺達の心に後悔の雨を降らせた。

ジン「ちょっと待て。」

『喋るな。私に喋りかけるな。お前らなんていなくてよかった。』

Aの声とは思えない程の低い声で俺達に言う。

ｶﾞﾁｬ

アニ「ちょっと寝服とりに来…た。」

アニは今の修羅場をみてびっくりしてる。

そりゃあそうだよね。

俺だって帰ってきてこんな状況だったらびっくりしてるよ。

テテ「アニ〜！おかえり〜！ｷﾞｭｯ」

アニ「また、行くからおかえりじゃないよ〜！」

ジミン「いいのいいの〜ｷﾞｭｯ」

グク「そうだよﾅﾃﾞﾅﾃﾞ」

ナム「アニ、勉強ついていけてるか？」

皆、Aなんて気にも止めずアニの方へいく。

だって僕達の後悔の雨はアニという傘で防げるから。

その傘の中にいれば後悔に濡れなくてすむ。

けど俺は見てしまったんだ。









Aが皆の方を向いて涙を流してるのを。

綺麗で凄く悔しそうで悲しそうなんだけど、どこか吹っ切れたような顔はしている。

俺はただ一人後悔の川の中にいた。

11→←9

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す