6冊 ページ6
「他人に信書捨てさせるか全く...。」
笠原から受け取ったハガキをくるりと裏返す。
「バカが、住所書いてあるじゃないか」
宛先は茨城県だ。実家の住所だろうか。
「それが、親元に連れ戻されちゃう文面か」
そう言って苦笑する小牧。
裏返したので小牧にも読めたらしい。
『念願の図書館に採用されて、私は今、毎日軍事訓練に励んでいます』
「防衛員配属は反対されてるのかな？」
「最初から防衛員志望だったはずだがな。お前も一緒に面接しただろう」
そこまで言って、小牧のお盆を見て気がついた。
「....おい、お前。昼飯増えてないか？」
「うーん、なんか深瀬さんにもらったんだけど...」
あいつ、食べなさ過ぎだろ。
ただでさえ華奢なのに。
「彼女、細いけど、実際どうなの？あと、笠原さんも。
関東圏初の、女子で防衛員志望となれば、他の班といえども気にならずにはいられないよね」
「化け物だな」
それは認めざるを得ない。
「男子を混ぜたハイポートで、笠原は12位、深瀬は14位に入りやがった。しかも、深瀬は終わっても息一つ切れてないときた」
「部活かなんかで基礎体力はできていたとしても、タダゴトじゃないね。大した素質じゃないか。
そりゃ、もう決まりじゃない？」
「まだ決まってない。笠原は頭が足りなさすぎるし、深瀬は訓練サボりがちな傾向にあるしな」
「まあ、格闘技訓練楽しみにしてるよ」
そう言って笑う小牧。
「お前、まさかうちの班の格闘技訓練見に来るつもりじゃないだろうな？」
「そのつもりだけど？暇だしね」
一度言い出した小牧を止めることなんてできた試しがないから、大きく溜息をついて食事を再開した。
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るり(プロフ) - 絢さん» ありがとうございます！！ご期待に添えるように頑張ります！ (2017年5月13日 5時) (
レス) id: f6d4dd4d44 (このIDを非表示/違反報告)
絢(プロフ) - この作品、すごく好きでいつも読ませていただいてます！頑張ってください！ (2017年5月11日 20時) (レス) id: 021a2c26af (このIDを非表示/違反報告)
無名 - こんにちは、堂上教官ファンです。作品すごくおもしろうです。 (2017年3月29日 15時) (レス) id: 30bcd37fb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：るり | 作成日時：2017年3月4日 20時
